【2020新春特別Mリーガー独占インタビュー】 ─年始からの巻き返しへ─赤坂ドリブンズ・ 村上淳、独占告白!

─年始からの巻き返しへ─

赤坂ドリブンズ

村上淳、独占告白

「大和証券Mリーグ」初代王者・赤坂ドリブンズが苦しんでいる。ディフェンディングチャンピオンとして迎えた今シーズンはまさかの不振に陥り、中断期間を迎えた段階で、ポイントは-363.7pt。7位のU-NEXT Piratesから300pt以上も離された最下位に甘んじている。

とはいえ、このまま終わる王者ではないはずだ。年始からの巻き返しを狙う赤坂ドリブンズにあって、現時点で個人成績第6位の98.8ptと一人気を吐いている村上淳選手に、今シーズンのここまで、そしてレギュラーシーズン後半戦の戦いなどについてお話を伺った。

(取材日:2019年12月19日・試合前)

 

何かを変えなければいけないとは思っていない

-まず、今シーズンのここまでの戦いについて、率直な感想を。

村上 正直、予想よりかなり厳しい結果が出ています。ただ、結果に対してはかなり厳しい、思ったようにいかないと思っていますけど、内容に関しては全員で毎回終わったら話し合うなどして反省もしているのですが、「あれで何十ポイント損した」とか、そういう話はあまりなくて。細かいところの選択による結果的なマイナスはいっぱいあるとは思うんですけど、選手はその段階で得だと思っている方を選んでいるので、そこで結果が悪く出ても後悔のしようがない、というところはあります。もちろん、それが良かったかどうかの検証は必要ですが。

ベストを尽くしていって、4枚待ちの満貫手でリーチをしても相手の1枚を先につかんでしまった、というような場面は、ここまでで結構多かったと思っています。そこに関して内容の修正が必要とか、焦って何かを変えなければいけないとか、そういうのはないと思います。

-結果として裏目を引いていることが多いですけど、ドリブンズの期待値を追う麻雀はぶれてはいない、というわけですね。

村上 多牌や、テンパイをノーテンとして伏せたとか、そういう明らかなものはありますけど、そこでの損はわずかなものです。今のマイナスに関しては恵まれていなくて下振れを引いた結果、という認識を3人ともがしていると思います。僕はたまたま恵まれた手牌が来ていて、誰がやってもプラスできる状況にあっただけで、他の2人(園田賢鈴木たろう)がこうだったかも、というのはあるかもしれないですけど、それを考えても全く意味がありません。

今は300pt以上負けていますけど、(セミファイナルに進出できる)6位以内に入るためには後半で200ptくらい勝てばいいだろう、残りは40試合くらい残っているから、200pt勝つには1試合平均5pt勝てばいい、自分たちにはそのくらいの実力はあるよね、だからあまりあせらずコツコツやりましょう、みたいな。そういう感じですね。

-中断期間の間に修正する、というところはありますか?

村上 先ほど言った通り、慌てて何かを修正、みたいなことは全く考えていません。今まで通りに練習をして、映像の研究をして、たんたんと今まで通りのことをやり続ける。試合中に集中を切らしたりミスをしたりというのは避けなければいけないですけど、その準備として今まで間違ったことをしていたとか、あれが足りないこれが足りないというふうに話すことはあまりないですね。

ファンの方々には、信じて見ていてほしい

-また、赤坂ドリブンズと言えば、今シーズンは丸山選手が加入しました。「育成」という言葉が一人歩きしている印象もあるのですが、彼女についてはいかがでしょうか。

村上 初戦でできすぎの鮮烈デビューを果たしたことで期待が高まりすぎて、そのあとはなかなか好成績が出ていませんけれども、成績については想定内です。もっと酷いことになるかもしれなかったわけですし、トップを1回取れていますから。

もともと監督が意図していたところについて、選手が同じように思えているかは分からないですけど、堂々と「ウチはあまり出さない」と言っているのはウチだけだと思うんですよね、それはそもそも、女性選手を一人取るというところに最後まで反対したとか、そういう事情はあると思うんですけど、選んだからには今ある環境で優勝するための近道を選んでいるとは思っています。

試合に出る前とかも丸山奏子へのいろいろなアドバイスとか、一緒に動画を見て、ああでもない、こうでもないというのはやっているので、これもぶれずに続けて行くしかないかなと。結果が出ないから「もっとやろう、やり方を変えよう」というのは悪循環になると思うので、今やっていることが正しいと信じて、焦らず淡々とやり続けることが、セミファイナル進出への近道だと思っていますね。

-残り40戦、試合数が減っていく中で、差を詰めるために無理をする必要も出てくるかもしれません。

村上 イメージでしかないですけど、それは残り10戦くらいになってからじゃないですかね。40試合残っていて、500pt、600pt離れていたとしても、そこで無理しても何もいいことがないと思っているので、そのときに一番得なことを積み重ねる、それだけだと思います。最後の10試合で6位と300pt差あり、3着で良しとはならない、そんな状況になってからですかね。10戦中7、8戦トップが必要という状況になって、やっと無理をすると思います。4戦あれば200pt差くらいは縮まるので。そこまでにポイントを取りこぼす方がだめだと思うので、もちろんポイント次第ですけど、イメージとしては残り10戦、ポイント状況によっては残り4戦くらいまではただひたすら普通に打つ、という感じです。

-ファンの方も心配していると思います。また、チャンピオンチームとしてのプレッシャーもあると思いますが、ファンの方に向けてメッセージをいただけますか。

村上 現状があまりにもひどい上に、麻雀ですから「必ずこうなる」とは言えないんですけど、少なくともドリブンズの選手自体はかなり前を向いて戦っています。去年の実績もそうですし、丸山奏子はまだ2年目で実績はないですけど、僕が24年、たろうさんが25年、その年月でずっと勝ち続けているという実績があります。園田さんも20年近く圧倒的にいい成績を収めてここに選ばれている訳ですから。長年培った麻雀を少しだけブラッシュアップするというイメージを持つくらいで、何かを変える必要はないと、3人とも思っています。もちろん他の選手の研究とかはすごくしていますけど、自分たちが強いと思う麻雀をただひたすら続ければ負けないと思っています。300pt以上負けているので説得力はないですけど、イメージ的には、信じて見ていてください、という感じです。

 

東川亮

赤入り麻雀、東天紅(三人麻雀)などを愛する、さいたま市在住の麻雀ファン。本業はフリーのライター。飯田橋にあるセット雀荘「麻雀ロン」にて、オーナーである麻雀解説者・梶本琢程氏との接点が生まれ、その縁をきっかけとしてキンマWebにてライター活動を開始した。
ひがし@Twitter

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