愚形か好形かそれとも…多井、沢崎、寿人が見極めるリーチ判断【熱論!Mリーグ】担当記者:危険な鬼太郎

熱論!Mリーグ【Fri】

愚形か好形かそれとも…

多井、沢崎、寿人が見極める

リーチ判断

文・危険な鬼太郎/2020年1月31日

今日のMリーグの先発メンバーを観たときに、今日は書きやすい面子になったなと思った。

攻撃を重視して降りるのが嫌いな、佐々木寿人黒沢咲沢崎誠と、守備とバランスに重きを置いている多井隆晴

攻撃派の麻雀と守備を重視する麻雀のメリットデメリットを今回は書いていきたい。

1戦目

東家 多井隆晴渋谷ABEMAS

南家 沢崎誠サクラナイツ

西家 黒沢咲TEAM雷電

北家 佐々木寿人麻雀格闘倶楽部

東1局

黒沢が2枚目のをポン!

字牌とソウズを切っておらず、誰の目から見ても黒沢のソウズのホンイツは明らかだ。

親の多井がカンをチー!

ドラのが対子なのを活かし、何とか活路を見出そうとするが、が場に2枚切れ。さらに仮にを引いてテンパイしても黒沢はソウズのホンイツ。勝機は薄い。

だがこの手は仕掛けなければテンパイも危うい手牌。ドラのも暗刻に出来るかもしれないので、仕掛けない手はない。

さらに沢崎もテンパイ。

七対子赤赤のテンパイ。ここは単騎に取らず、単騎でのヤミテン。

やはり目を引くのが黒沢の仕掛け。ソウズと字牌が高く、ではアガリが取れなさそうだ。

場にはが4枚見えており、自分も相当数マンズをブロックしている。マンズは使いにくいはずだ!

ここで多井がを放銃!

出来る事ならば2枚切れのを切りたいが、もう黒沢に間に合っていないかもしれない。は切れない。

ならせめてテンパイだけでも取りたい。を切って筋のを釣りだせるかも知れない。守備的に回った。

しかしこれがまさかの沢崎に当たる。

七対子赤赤の6400。沢崎は普段から無筋を切る回数が極端に多く、捨て牌でテンパイかどうか読むのが難しい打ち手。

多井のようなメリハリの効いている打ち手が1枚でも無筋を打てばテンパイだと思われるが、沢崎にはそれが当てはまらない。

これが攻撃系麻雀のメリット。

東2局1本場

Abemaのコメントが若干荒れた、沢崎のリーチ選択を見ていきたい。

なんのことは無い。普通親の沢崎のツモリ三暗刻のリーチに見えるが、なんとドラのが暗刻。しかし、

 

このリーチ選択のおかげで黒沢と多井のが止まり、12000のアガリを逃した!というコメントが多かった。ダマにしておかげば恐らくは秒で黒沢が12000を放銃していただろうと。

結論から言えば、これはリーチだ。何と言ってもリーチしてツモっての、リーチツモ三暗刻ドラ3の8000オールの旨味が凄い。これだけでこの半荘のトップを8割方決める事が出来る。

さらに沢崎が恐れたことは、このが他家に対子だった場合。そうなれば出アガリは期待できない。だが、リーチを打てばこので降り打ちを狙える。

リスクとリターンをよくよく考えて選択しなきゃ行けないことが麻雀の難しい所だ。

沢崎は親番になると待ちが悪かろうが、良かろうが結構何でもリーチを打ってくるだけに待ちが読みにくい。このドラ暗刻のリーチを見て、黒沢と多井は肝を冷やしたことだろう。

東4局

多井が先制リーチ!

安目のドラのが入ってのピンフドラ1の即リーチ!逆に多井はバランスを重視する打ち手なので、愚形リーチが極端に少ない。大体がリャンメンリーチで、もし愚形リーチならば打点がある場合がほとんどだ。

このリーチに皆が押され気配になるものの、

沢崎がの形でチー!

確定イッツー待ちだが、自分の手は好形で普通に手を進めたら跳満まで延びる可能性がある手だ。

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