その戦法に隙は無し!KONAMI麻雀格闘倶楽部 伊達朱里紗に学ぶ「見切りの構え」【Mリーグ2022-23観戦記10/20】担当記者:ゆうせー

その戦法に隙は無し!
KONAMI麻雀格闘倶楽部
伊達朱里紗に学ぶ
「見切りの構え」

文・ゆうせー【木曜担当ライター】2022年 10月 20日

今年もやはりこの人の年なのか。

そんな予感を感じた人も多いであろう。今季初日の四暗刻

アガったのは、

「朱きヴァルキュリア」伊達朱里紗

スーパールーキーの名を欲しいままにした、去年の活躍。役満のように華々しいアガリも似合う伊達だが、その強さの秘密は「構え方」にある。

第1試合

東家:園田賢(赤坂ドリブンズ)
南家:小林剛(U-NEXT Pirates)
西家:伊達朱里紗(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
北家:瀬戸熊直樹(TEAM RAIDEN / 雷電)

出だしから卓上に火花が散る。

東1局

園田のリーチに全員がぶつかっていく展開。

結果は、追っかけてきた小林を振り切って園田が瀬戸熊からロン。リーチ赤裏、7700の加点に成功する。

続く東1局1本場

園田はここから打【6マン】とする。
ピンズのホンイツに一通、ダブ【東】とドラ受け、さらには横に伸びたときのピンフまで見た、全部乗せの一打だ。

この手が中盤に、

ここまで育つ。

次の手番の小林、

【3ピン】とする。中盤に備えて安全牌の【發】を持ちつつ、【1ピン】【6ピン】待ちシャンポンへの布石を打った形だ。【1ピン】は先切り【3ピン】のマタギ、【6ピン】は中筋となる。

立体図を見ると、

全方向への安全牌は、手の内にある。【3ピン】を置いてもすぐに手詰まらないだろう。

また、ホンイツも考えられる園田が前巡の【3ピン】を鳴いてもいないのも、【3ピン】を残すのを後押しする。
さらに小林の手としても、【3ピン】を持っておくとテンパイへの受け入れが【2ピン】の4枚分増え、【4ピン】を引いた好形変化も見込める。

ドラがなく手牌価値が微妙なところなので【發】を残す意図も十分に分かるが、ここは【3ピン】を残して打【發】とするのが良かったかと思う。みなさんはどうだろうか。

結果は、

河に【2ピン】が並ぶも、小林が園田からリーチイーペーコー、2600は2900の出アガリとなった。

東2局

伊達が切った牌は、

【赤5ピン】であった。

ピンズを1ブロックに絞った、守備寄りの一打だ。赤を切りを見せ、相手に「早いのか」と考えさせる効果もある。

伊達は、中盤の「見切り」が非常にシビアだ。

放銃を極力防ぎつつ、手が育ったときに押し返しやすい態勢を作り出している。

「チー」

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