俺が魔神だ! 渋川難波が
オーラスの土壇場で見せた、
正確無比な攻撃手順!
文・ゆうせー【木曜担当ライター】2023年2月9日
みなさんは、この名前をご存知だろうか。
闘士☆渋川老
これは、ネット麻雀『天鳳』における、渋川難波のプレイヤー名である。
最上位卓である、鳳凰卓(東南戦)での成績はこちら。4位率が低く、非常に優秀だ。
指標の一つである安定段位(打ち続けたときにその段位で落ち着く目安)は、9.278。
これは500戦以上鳳凰卓を打った全3918プレイヤーの中で、39位。
渋川が麻雀打ちとして名を馳せた大きなきっかけは、天鳳である。
もう10年以上も前になる。渋川は打ち手として活躍するだけでなく、打ったあとに牌譜を見返すことで自分の読みを磨いた。
この頃にネット麻雀で4人の手を同時に追っていたことが、人並み外れた渋川の盤面の把握能力に繋がっている。Mリーグで解説席にいたことがずいぶん昔のことのようにも思えるが、あの素晴らしい解説の土台はネット麻雀にあるのだ。
渋川は天鳳で活躍をしながら、プロの世界に飛び込み、雀竜位、日本オープンといったビッグタイトルを獲得する。
そのようにプロとして精力的に活動する一方で、ネット麻雀からは徐々に遠ざかっていった。
そんな渋川が再びネット麻雀に帰ってきたのは、
ご存知の方も多いであろう大人気配信、YouTubeでの雀魂実況プレイの際であった。
渋川はさらに、雀王を獲得して日本プロ麻雀協会のタイトルグランドスラム(雀王、雀竜位、日本オープン)を決め、
Mリーグの解説では、抜群の安定感と瞬発力を発揮し続け、
そしてYouTubeでは、ネット麻雀の世界に舞い戻り、視聴者とコミュニケーションを取りながらしっかりと模範的な打ち筋を記し、
さらには、パーマをあてるなど自分を磨き、
満を持して、渋川難波は今年度KADOKAWAサクラナイツの選手となったのだった。
そんなサクラナイツが、窮地に立たされている。
先日、フェニックスとドリブンズとの対決でまさかの4着4着。その前に堀が引いたラスから数えて、現在3連敗中。
セミファイナル進出、6位のボーダーラインギリギリの位置。
これ以上、沈むわけにはいかない。
新加入の渋川は、前年度優勝チームの危機を救うことが出来るのだろうか。
第1試合
東家:瀬戸熊直樹(TEAM RAIDEN / 雷電)
南家:滝沢和典(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
西家:瑞原明奈(U-NEXT Pirates)
北家:渋川難波(KADOKAWAサクラナイツ)
「ちょっとトルネードは出ないねぇ」
解説の藤崎がそう評した、瀬戸熊のツモアガリ。
山には、高め三色のはあと3枚眠っていた。も1枚あった。
ツモったのは、たった1枚しかなかったド安めの。
1000-2000の加点。
その10分後、
東4局。軽く巻き込みながら、瀬戸熊はを引き寄せた。
勝負所であった。
赤ドラを持って追っかけてきた、
滝沢。
そして、
ホンイツで踏み込んできた、