長いトンネルを抜け出す一歩!
堀慎吾、河意識、リーチ判断、アガらずとも魅せる天才
文・高倉拓馬【火曜担当ライター】2025年2月4日
第2試合
東家:浅井堂岐(セガサミーフェニックス)
南家:堀慎吾(KADOKAWAサクラナイツ)
北家:猿川真寿(BEAST X)
2/4、第2試合は、堀が東1局に
自らがカンしたことでドラになったを一発ツモで3000-6000
オーラス一本場に満貫条件を見事に満たして、
チームに久しぶりのトップをもたらした。
この半荘、決定打となった局の他に、あがらずとも堀の魅力が存分に詰まった局があったので、2テーマでそれを紹介したい。
一つ目は「自分の河の見え方意識」
二つ目は「リーチのみの判断」
だ。
【河の見え方意識①】
堀は自分の河が相手にどのように見えているかを常に意識しているプレイヤーだ。
東2局
をポンして、より先にを打っていった堀。
これはホンイツであることをぼかすために字牌→の切り順にしている。
ここまではよくあるホンイツぼかしの手順で、Mリーグで見たことがあるという視聴者の方も多いと思う。
だがこの手からを打つプレイヤーはそう多くはないのではないか?
これはホンイツをぼかすだけでなく、→字牌という切り順にすることで後のポンやロンの可能性を上げる効果がある。
この瞬間が2枚切れで、「残り2枚のをキャッチすること」対「ポン率の上昇+最終形の強化」は、後者に軍配が上がると堀は評価したのだ。
しかも、その打牌判断の素早さである。
待ちを強化するため、少考のキズすら残さない。
その後、日向のリーチ宣言牌南をポンすることができ、ペンでテンパイするのだが、
シャンポンに変化したこの段階で、堀は無筋のを打って勝負していった。
河をデザインしたこともあって、このとのシャンポン待ちに相当な自信があることがうかがえる。
【河の見え方意識②】
東4局1本場
3トイツある堀の手牌。堀は打とした。
一番両面変化しやすいマンズをカンチャン固定し、現状の受け入れ枚数を優先しながら変化を追う。
直後、を引いて打。
前巡で打としたことによって、カン待ちでテンパイした時にアガリ率が上昇している。
そのためここでは一番カンになりやすい選択を取った。
日向がポンをしてテンパイを入れ、
猿川もその仕掛けに呼応してをポン。タンヤオトイトイに向かっていき、
その間に堀の手牌は急成長を遂げる。ついでにもおかえりなさいしてきた。
赤が2枚、タンヤオもあるド勝負手。
これがを引いてテンパイに。
を打つか、を打つか、を打つならリーチ判断まで…