黒沢咲が鳴いた…
場を戦慄させたイチ鳴き
文・千嶋辰治【金曜担当ライター】2025年3月21日

第1試合
東家:黒沢咲(TEAM RAIDEN / 雷電)
南家:小林剛(U-NEXT Pirates)
西家:猿川真寿(BEAST X)
北家:二階堂亜樹(EX風林火山)
東1局、先手を取ったのは猿川。

ドラのないピンフ手だが、猿川の河に散らされたマンズの形がいい。
→
の切り順なら
から不要な順から切られたのだろうと
は読み筋に入るところだが、これが逆順になっているからだ。
猿川は迷いなくリーチを放った。
BEAST Xに残された試合数はこのゲームを含めて6試合。
メンバー交代を回避するセミファイナル進出は天文学的な差をひっくり返さねばならず、今はとにかく100点でも欲しい。
この手をヤミテンにしておくことは状況が許さないだろう。
場況やチームオーダーに背中を押されたリーチだったが、これが好不調のコントラストか。


黒沢の単騎は山に1枚。対して猿川の
は山に5枚も残っていた。
だが。

猿川の手に抱かれたのは5対1の1の方。

黒沢の強烈なヤミテンが炸裂し、猿川は開始早々大きなビハインドを負った。
続く東1局1本場。

ドラは。

黒沢の配牌が「らしさ」全開。
この手が決まったら… というレベルの配牌だったが、まとまっているのは黒沢だけではない。

この日、当初登板予定だった仲林圭が体調不良のため、スクランブル登板を担った小林。
場風のとドラがトイツで入り、

は猿川の1打目ですんなりキャッチ。
さらに、手が進んだ猿川からドラのがリーチ宣言牌で打ち出されてこれもポン。


小林は猿川の現物である待ちでテンパイ。
現物待ちなので猿川に注目すれば打ち出されやすいのかもしれないが、小林は満貫以上の打点が目に見えており、これが易々と切られるかは難しいところ。
対して親の黒沢。

中盤過ぎまでイーシャンテンで粘り込むも、3枚目のを引き入れたところで手が止まった。
結局、を切りきれず、

前巡に切ったを2枚並べ、舞台を二人に明け渡すことに。
そして終盤の小林も、
