戦友達と共に、
この舞台に立てる今を
文・後藤哲冶【月曜担当ライター】2025年10月20日
今シーズンから参戦した新チーム、アースジェッツの船出は厳しいものになっていた。

ここまで三浦と柴田がなかなかトップをとることができず、2人で400を超えるマイナス。
逢川と一馬がなんとかプラスはしているものの、チームポイントのマイナスは300を超えてしまっていた。
まだ22試合。
残り100試合弱あることを考えれば、そう悲観するほどのものではないものの、やはり新チーム始まってすぐ出鼻をくじかれるのは、気分は良くないだろう。

今日の先発はドラフト1位指名、チームのエースである石井一馬。
そして今日の相手には。

第1試合
東家 岡田紗佳 (KADOKAWAサクラナイツ)
南家 竹内元太 (セガサミーフェニックス)
西家 石井一馬 (EARTH JETS)
北家 園田賢 (赤坂ドリブンズ)
同団体でしのぎを削ってきた戦友が2人。
この舞台で戦えることを楽しみつつ。
チームの期待を背負って一馬が個人7戦目の席に着いた。
東1局

一馬はこの形からのポンを選択。
園田がのポンをしており、
ターツが苦しいターツではあるが、それでもポンを敢行。

一馬は長年副露が有利なフィールドで戦ってきたこともあり、こうした仕掛けを得意とした打ち手。
Mリーグでも存分にその持ち味を活かしているように思う。

ただ、この局は竹内からの早いリーチが入り、リーチ後に持ってきたこので5200の放銃でスタートと幸先の悪い立ち上がりとなってしまった。
東2局1本場

もともとホンイツを見ていた一馬は、この引きで
の対子落とし。
一気にソーズに寄せていく。

をポンした後に、
も重なって悪くない。
ただ、一馬はこの時とあることを考えていたという。

「元太あんま鳴かせてくれないんだよな~ 『俺(親だから、鳴かせると)4000払う係じゃん』とか言って」
上家に座る竹内と、一馬は麻雀プロとしての下積み時代、二段ベッドの上と下で暮らしていたことがあるほどの仲。

当然、お互いの麻雀についても深く知っている。
だからこそ、この局面でそうやすやすとソーズを降ろしてくれないことも想定には入れていた。

もポンできてここでターツ選択。
もうソーズも余って尚の事チーができないのであれば、当然ポンができる字牌のシャンポン部分を残す。

この一馬が切ったをチーして、園田がテンパイ。
を切ってカン
待ちのタンヤオ赤赤だ。

一馬にもテンパイが入る。
と
のシャンポン待ちは、山に3枚残っていた。

岡田も最後方から追いついた。
待ちのリーチ敢行これで3人テンパイ。
この半荘の行方を占う、大事なめくりあい。

ここを制したのは岡田だった。
一発でのツモアガリで3000、6000。
このアガリで岡田がトップ目に立つ。