朝倉康心の決死の手作り
ラス回避のスペシャリストが
見せた執念
文・真中彰司【金曜担当ライター】2021年1月22日
1月22日 第2試合
東家 朝倉康心(U-NEXTパイレーツ)
南家 魚谷侑未(セガサミーフェニックス)
西家 藤崎智(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
北家 岡田紗佳(KADOKAWAサクラナイツ)
残り29試合で6位まで260ポイントと、崖っぷちのパイレーツ。
なんとしてもトップが必要なこの場面で、朝倉康心が出航した。
東1局の親番、さっそく先制リーチに向けて手を進めるが、うまく手がまとまらない。
一気通貫が見えるが、ペンとカンが苦しい形だ。
そして、既に切っているをおもむろにツモ切ると…
魚谷の8000点に放銃。
近頃のパイレーツはこんな展開が多い。チームカラーには反するが、「ツキが無い」という状態なのだろうか。
東2局に1000・2000で半分取り返して反撃開始かと思われたが、その後は全く手が入らず、戦えていない状態が続いた。
ドラ対子のこんな勝負手も…
藤崎と岡田の2軒リーチに挟まれ、横移動で終わってしまった。
まさにパイレーツの今季の厳しさを物語るかのような展開。
目立ったアガリは東2局だけで、なんとそのままオーラスに突入してしまうのだ。
しかし、ただラスを引くだけでは終わらないのが朝倉。
天鳳で鍛えたラス回避力を存分に見せる時が来た。
満貫の出アガリか3900の直撃なら3着浮上、跳満ツモなら2着浮上。
ドラが手元に無いため、タンヤオを狙って進めていく。
を全て受け入れられる手になっているのも嬉しい。
アガリトップの魚谷は軽いタンヤオの手牌をもらった。
とはポンしていくだろう。
親の岡田は連荘に向けて着々と手を進めていく。
時間の猶予はあまり無い。
タンヤオのみだとツモって裏1条件になってしまう。
何か、何か満貫の確定するルートは無いか…
このを魚谷がチーして、いち早くのテンパイを入れる。
しかしそのチーで流れてきたのは絶好の!
これでならツモでもロンでも条件クリアだ。