狙うは勝負を決める高打点!
近藤誠一の海よりも
スケールの大きな麻雀
文・危険な鬼太郎【火曜担当ライター】2021年2月23日
1回戦4着を引いてしまい現状7位のU-NEXTパイレーツとほぼ差のない6位となったセガサミーフェニックス。
この逆境の場面でフェニックスはやはり、最年長で多くの修羅場を潜り抜け数多のタイトルを獲得してきた近藤誠一を登板させてきた。
今回はその近藤の打点に執着する打法と、一撃で決める麻雀を紹介していきたい。
2月23日 第2試合
南家 近藤誠一(セガサミーフェニックス)
西家 藤崎智(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
東1局 親・松本 ドラ
近藤が好配牌からドラのを先切り。
ドラを切る事に抵抗がある人もいるだろうが、この手牌だとドラを手牌に残しておいてもさほど良い事が無い。仮に辺りを切ってドラのを手の内に残してが重なったとしても手牌が重たくなるだけでアガリには近づかない。
を切ってこの形を残すとの縦引きでマンズの3面張との完全イーシャンテンに受ける事が出来る。引きでもカンのタンヤオドラドラのカン聴牌を入れられるので、この手牌でを切らない打ち手は明らかに少数派だ。
このドラのは藤崎にポンされるものの、
近藤が恐ろしい聴牌を入れる。
を暗刻にしてを払っての
の変則4面張でのリーチ!
近藤はド安めのをツモるものの…。
しっかり裏を乗せてのリーチツモピンフ赤裏の満貫!2000-4000。やはりチームの雰囲気を変える力を持っているのはこの男か。
東2局 親・近藤 ドラ
親の近藤の選択が面白い。
大多数の人はこの近藤の手牌で考えもしなさそうだ。
ドラ表示牌のをポンすれば
の3900の聴牌を入れられるので
打が普通か。
先にを引いてリーチが出来れば
他家からダブの降り打ちも狙えるかもしれない。
しかし近藤は…。
ここは打。
チャンタに拘りの受け入れを拒否する。これは相当ハイリスクハイリターンな手組だ。リャンメンターツを壊してカンチャンターツを残している。麻雀は基本的に横に広げるゲームなのに端っこに固定してしまって手替わりがしにくくなっている。
ただ良い点としては…こうして置けばメンゼンで聴牌を入れられれば必ずリーチチャンタの7700の高打点の聴牌を入れられるし…。
近藤がダブをポン!
この手牌はダブ以外の牌は余りにも安すぎるので鳴きたくはないが、
ダブを鳴けばカンの
ダブチャンタの7700の聴牌を入れられる。
正直、3900のになっていた方が安心感があるが近藤にとってはこれが平常運転の手組。そしてすぐに藤崎から切られたを捕える近藤。
近藤がダブチャンタの7700のアガリ。近藤らしい高打点しか見ていない手組が見事に炸裂した。
東3局 親・藤崎 ドラ
近藤がかなり強引な手筋を魅せる。近藤が8巡目聴牌。
が場に1枚切れなのを加味すると二つの選択肢がある。