雷電ユニバース全員が恋に落ちた “オーラスの女神” 黒沢咲の渾身の一振り【Mリーグ2020セミファイナル観戦記4/15】担当記者:ゆうせー

【1ピン】【1ピン】【2ピン】【3ピン】【6ピン】【8ピン】【9ピン】【北】【北】【發】【發】

となって【1ピン】【1ピン】【2ピン】【3ピン】【1ピン】【4ピン】の亜両面と見れば、【北】【發】をポンしたときにこの部分が活きてくる。

ここで犠牲を払って【2ピン】を1枚河に並べることで「なんだか良く分からない河」を作って、この手合いでのホンイツの成就率をアップさせたように私は感じた。

こうした「損して得取る麻雀」が沢崎の持ち味でもある。

このあと沢崎は、

【6マン】

【3ソウ】と次々に手出ししていく。

上家の勝又から【發】が出た!

ポンをした沢崎は打【8ソウ】。やはりホンイツへと向かう。

このとき黒沢の視点からは、

沢崎の河はこう映る。やはり3枚目の【2ピン】が効いていて、ホンイツっぽさが薄れているのが分かる。というより、アガりを逃したくないと誰もが思うであろう東場の親で、こんなわけのわからない(誉め言葉である)河をされて役牌をポンされたら、もうたまらない。

さらに、

園田から【北】が出た!

沢崎はスルー!!

そして次のツモで【9ピン】を引いて打【9ソウ】。ある程度の守備力は保ちつつ、一気通貫【北】二鳴きを狙った【北】スルーであろうか。仮にこの【北】二鳴きになったら、それこそ他家からはもう沢崎の手を読めなくなってしまうのではないだろうか。

この仕掛けを受けた園田、

【7ピン】を引き入れて【東】をプッシュ!対面の沢崎は【8ソウ】【9ソウ】のターツ落とし。打【9ソウ】のときに有効牌を引いてテンパイを果たしたときにしか、沢崎に【東】は刺さらない。アンコの【西】は自風。臨戦態勢が整ったここは切り込んでいった。

数巡後に沢崎は、

【5ピン】をツモり、手が広がって、

次のツモで【4ピン】を引いてテンパイ!たった今切られた【7ピン】待ちだ!

そこに園田も【3マン】をチーして参戦!打【南】として、待ちはドラの【8マン】だ。

この局を制したのは、

園田だ!沢崎から【西】チャンタドラ1の3900を出アガリ!

続く東3局、黒沢がちょっと意外な打牌をする。

ダブ【東】を第一打に切るほどの好配牌をもらった親番。

ここで黒沢は、

ツモってきた【3ピン】をそのまま河に並べる。一通を本線にリャンシャンテンをキープ。ピンズの選択では、【赤5ピン】引きやタンヤオのなりやすさを考えて、【6ピン】の方を残したのではないだろうか。

だが【3ピン】は三色のタネだ。234はともかく、【赤5ソウ】が自然に使える345の三色はまだ見切らない方がいいだろう。また、【6ピン】を切った裏目である【7ピン】【8ピン】は、【9ピン】があるためにフォローが効く。

【7マン】の伸びも消さないように2ヘッドに構え、ピンズの孤立牌に手をかけるなら打【6ピン】。または、三色と一通だけでなくメンタンピンまで視野に入れるなら思い切って打【9ピン】というのがいいと考えるがどうだろうか。

結果的にはピンズでの123メンツとテンパイを逃して、後手にまわってしまった黒沢。

親番を落としたあともしばらくは手が入らず、南場に入っても我慢の時が続くこととなった。

この局は、

ペン【3ピン】をチーしたあとに、自風の【西】もポンしてホンイツに向かった勝又。直前に打たれた【南】をスルーして三面張のテンパイを入れるが、

その【南】を打って来た園田がタンヤオでアガり切る!タンヤオ赤、500-1000のツモアガリとなった。

その園田は東4局の親番5巡目、

ここから打【6ピン】とする。【9ピン】をトイツ落とししてのタンヤオも考えられるが、そうすると【5マン】【5マン】【7マン】【7マン】【6ピン】【8ピン】、ドラそばで不安定な【4ソウ】【赤5ソウ】【7ソウ】、と急所が多めの手牌になってしまう。

【5マン】【5マン】【7マン】【7マン】【9マン】【8ピン】【9ピン】【9ピン】といった端含みでの複合形を活かしての、門前進行を選んだ。

この判断が見事成功!12巡目にはこう仕上がって、

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