ここが、私の「バトルフィールド」
文・ゆうせー【木曜担当ライター】2023年10月5日
第1回戦
東家:滝沢和典(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
南家:魚谷侑未(セガサミーフェニックス)
西家:萩原聖人(TEAM RAIDEN / 雷電)
北家:鈴木優(U-NEXT Pirates)
2023年、秋。Mリーグの環境は大きく変わったのではないだろうか。
そう感じる原因として、まず、新しい選手に攻撃型の選手が多いことが挙げられる。
例えば、
目指したアガリの途中に、放銃という結果が待っても厭わない。その分、何度も高打点を炸裂させ、卓上で存在感を示している鈴木大介。
さらに、
通っている筋の本数から、1牌あたりの放銃率を概算する「ラインカウント」戦術を駆使。局収支を重んじ、ギリギリまでアガリを見て踏み込む渡辺太。
この2人が引き金となって、今季は全体的に手がぶつかるシーンが多くなっている。
新規参入したBEASTの選手にも、押しが長所の選手が多く、今後どういった試合が繰り広げられるのか、楽しみは尽きない。
また、もう一つの原因は、既存選手の中にも押し引きを大きく変えてきた選手がいることだ。
まず思い浮かぶのは、
昨シーズンまで、リーチがかかった際には守備を重視していた二階堂亜樹。今季は、手牌に価値があれば積極的にぶつけていくシーンが激増している。
もう一人挙げたい選手がいるのだが、それはこの試合の場面を挙げながら紹介することにしよう。
まとめると、各選手の押し引きの傾向が変わり、それに伴ってフィールド全体での立ち回りや駆け引きが変化しつつあるのを、私は感じている。
まだシーズンは始まったばかりであるが、今後どようになっていくのかを注視していきたい。
前がかりの局面が増えてきたなかで、守らせたら日本一の多井隆晴がどういった麻雀を見せてくれるのかを、私は特に楽しみにしている。
そのような環境変化が見られる中で、
「超脱力麻雀」という、いわばトレンドの反対方向に雀風を調整してきた萩原。これが非常にいい具合に噛み合っているように思う。
この半荘の東2局。
親の魚谷が、
ポンに続いて、をチー。
そして、
優がリーチでぶつけてくる。
これを受けた萩原は、
この広いイーシャンテンから、
ワンチャンスのを打たずに回った!
立体図を見てみよう。
おそらく萩原は、「仕掛けている親に対して、ドラを切ってリーチをかけてきた」優の手を高く評価したのだろう。
また、魚谷のも手出しで、とのシャンポンも否定されてはいない。
二人がテンパイ濃厚の状況。自分はイーシャンテンとはいえ、ドラなしだ。
こういった後手で、萩原が無理せず我慢しているシーンが今季は目立つ。
優への満貫放銃を防いだファインプレーであった。
さらに、
ここでやってきたのが、
元祖「爆裂プッシュ」鈴木優だった。
まず、