【EX風林火山 IKUSA観戦記】IKUSA三日目 追うものと追われるもの、混迷極める悲喜交々 文・渡邉浩史郎

相川が【赤5ソウ】をツモって、なんとあの仕掛け出しからマンガンにまで持って行った!

辛いのは一井。これで逢川までもが遠くの地へと旅立ってしまった。

追い打ちをかけるかのように、一瀬の早いリーチにマンガンの放銃となる。これで一井は箱下に沈む。

殴り合いは続く。【南2局】、一瀬がホンイツ小三元のハネマン聴牌を入れるも、ここは浅井のリーチツモドラ裏が炸裂。

しかしこの半荘とにかく強いのが逢川。的確な押し引きと和了りを重ねて連荘を続けた親番。積み重ねに重ねた【南3局3本場】、勝負を決めるジュンチャン三色ドラ3。
6000オールに供託2本回収。これでこの半荘のトップは逢川となって……

ない! 一瀬が食らいつく、リーチピンフツモ赤ドラ裏の跳満のツモアガリ!

さらに【南4局】。仮テンながらも逢川からの直撃となる2400の和了りで逆転!
これが決定打。

最後は一井の「もう勘弁してくれ」という和了りでこの半荘が終了。

一瀬は最低条件となる3トップ、まずはその第一歩をクリアして明日へと希望をつないだ形といえよう。

反対に一井は厳しいボーダー争いに巻き込まれる大きなラスとなってしまった。
しかしインタビューでは逆に最終日の戦い方がわかりやすくなったと、まだまだ闘志は
燃え尽きていない。

第3試合結果
1位:一瀬由梨 +63.1

2位:逢川恵夢 +19.8
3位:浅井堂岐 ▲12.4
4位:一井慎也 ▲70.5

三日目第四試合

「下位陣の意地」

序盤、局面をリードしたのはしゅも。【東3局】、先制リーチは志岐から一発の出和了りとなる。リーチピンフ一発ドラはマンガン。

この半荘4着となっては総合7位:志岐のIKUSAの火は燃え尽きてしまう。

 

手は入っている。リーチの声も出せている。なのに和了りに結びつかない。

【南2局】、この局も手はよかったが、先制は親の早川。リーチを受けてしまっては【東】の対子落としで回らざるを得ない。この局も他家の加点を眺めるだけになるのか。

いや、この局に突破口は待っていた。

安全牌を切って行ったら七対子の聴牌! 最後の待ち選択、通っていない【3ソウ】を切って、少しでも和了りやすい【西】単騎に思いを託す!

これを一発ツモ! リーチ一発ツモ七対子赤は跳満の和了りだ!

思わず顔が歪む親の早川。それもそのはず……

【西】は自身のアタマ。目に見えてラス牌をツモられたのだ。

この和了りの先に待っていたのは……

 

 

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