魔神、渋川難波の鳴き
その執念は
トップへの道を切り開く
文・江崎しんのすけ【月曜担当ライター】2023年11月20日
第2試合

東家:二階堂亜樹(EX風林火山)
南家:黒沢咲 (TEAM雷電)
西家:醍醐大 (セガサミーフェニックス)
北家:渋川難波 (KADOKAWAサクラナイツ)
Mリーグ2023レギュラーシーズン74試合目。
開始早々、波乱の幕開けとなった。

起家の亜樹が3本場まで連荘し、持ち点を61,900点まで伸ばしていた。

醍醐から亜樹への放銃が続き、醍醐は東1局にして箱下へ。
セガサミーフェニックスへの逆風は止まることを知らない。黒沢・渋川は失点を最小限に抑えつつ、反撃の機会を伺っていた。
東1局3本場、渋川にチャンス手が入る。

2巡目にして平和・赤2のイーシャンテン。
そして2巡後、マンズが埋まりテンパイが入る。

カンの場況は悪くないが、渋川は打
としテンパイを外す。


カンも悪くないが、出アガリで裏も乗らなければ5,200点と少々物足りない。タンピンが確定すればツモで跳満になるし、456の三色になれば倍満まで狙うことができる。裏目の
ツモからのフリテン3面待ちリーチだって悪くない。
トップが大きく離れているが、ラスとも点差があるためトップを狙い大きく振りかぶる。
しかし、直後2着を競っている黒沢からリーチが入る。


リーチのみの待ち。
黒沢のリーチとしては打点が物足りないが、打っている他の選手からすればもちろん知る由もない。
こうなってしまうと渋川もテンパイを外さずにカンでリーチをかけておけば良かったと頭をよぎったかもしれない。
同巡、醍醐が黒沢の現物のを切る。

渋川はチーして待ちのテンパイを取ることができるが

これをスルー。
リーチが入ってしまったため思い改めて3,900点のリャンメンテンパイを取る道も充分にあり得るが、ここでも打点にこだわる。
を引き非常に悩ましい形になる。
3つの色の連続形からどれかを選択しなければならない。

が3枚見えていて、自身で
を切っていることから
を選択。(黒沢の河に
が早く
が通りそうなのも理由だ)

次巡、黒沢のツモは。
醍醐もを同巡に合わせ打ちする。


このは先ほどの
と話が違う。
渋川はチーして待ちのテンパイを取る。


先ほどはをチーして3,900点のテンパイだったが、今度は456の3色が確定した満貫テンパイだ。
何より同じリャンメン待ちでもが黒沢のリーチの現物になっていて、
と比較してアガリやすさが全然違う。

同巡、トップ目の亜樹がを引く。
が通り
が暗刻なのでオリることは簡単だが、自身もイーシャンテンではあるため可能なら粘りたい。

は黒沢・渋川に通っていないが、
が3枚見えているので
の可能性は低く、黒沢には
が通っているので殆ど当たらなさそう。