連戦の松本吉弘に、またも襲い掛かる苦難－　遥かなる2着への道程【Mリーグ2024-25観戦記 10/1】担当記者 #髙倉拓馬

茅森はそこに、と、トップ目から勝負に出る。

まだマンズが余っていないので押せるとの判断。

 

押しが実り、ダブドラのが手牌にやってくる！七対子ドラ3のテンパイ、まだ待ちが変わる可能性も残している。

なんとこのをツモってきた！

6000オールのアガリとなりこれでトップ争いは決着。この半荘、茅森の平均打点は実に11150点。高打点をアガリ続ける茅森らしいトップとなった。

対照的にその6000オールのアガリをもの悔しげな表情で見つめるのは松本。

ここからは僅差である瑠美、仲林、松本の2着争いが始まる。

 

南2局

3900を瑠美からあがって3着に浮上、2着にも大接近した松本。

第一試合がラスだっただけにこの半荘はなんとしてもプラスで終わりたい松本だが、

配牌が我々のカメラに映る前から、なにやら松本の表情が険しい。

それもそのはず。

この配牌である。が対子ではあるが孤立字牌が多すぎるし、国士無双を狙うには足りない。対子は2つだから七対子にもなりにくいし、ホンイツを狙うには数牌の数が各色均等である。こんな競り合いをしている状況なのに、何を狙えというのか。

奇跡的に18巡の猶予を与えられたが、テンパイにはたどり着かなかった。

上家の茅森は松本にテンパイを取らせないために徹底ガード。1枚も鳴かせる気が無い。

自分がテンパイを取れる手段は、メンツ手では14巡目に打ったを残してカンをメンツ化させるのみ。到底不可能である。むしろあの配牌がよくここまで育ったと思うべきだろう。

不幸中の幸いだったのは、

仲林が配牌の時点でドラ1枚、リャンメン2つの1シャンテンだったのだが、

これが最終巡目まで埋まらなかったことだろう。

とはいえこれで仲林の1人テンパイ。松本は再度ラスに転落する。

 

南3局は茅森が仲林から2600は2900をアガり、松本は3着に浮上。大接戦で南4局を迎える。

 

南4局

親の仲林が超好配牌。

、、ホンイツの満貫が見える。

すぐに2副露できて満貫のテンパイ。

瑠美との点差は3700点。ツモなら確定、仲林、茅森からは一発か裏条件。ペンで勝負に行く。

をポンしてテンパイを入れていた茅森。松本に差し込み気味に自分のテンパイを維持して、打とすると…

これが仲林のアガリ。

満貫を成就させ、松本はまたもやラスに転落する。

 

南4局1本場

タンヤオ、ピンフのテンパイを入れリーチ。

3着条件は瑠美からのロン、ツモで、他からは一発や裏が必要。

2着条件は仲林からの満貫か跳満ツモ。跳満にするためには一発、赤、裏を計2つ絡める必要がある。

 

力強くを叩きつけツモると、裏ドラ表示牌はなんと！

裏2の跳満を決め、この苦しい展開にもかかわらず、松本は2着になった。

最後のインタビューで葛藤を口にしていた松本。

茅森が松本のリーチに対して南4局0本場と同様差し込み気味に動いた時、茅森からあがって裏0の場合は4位から動かないアガリになってしまう。まだシーズン序盤とはいえこのアガリをしてもいいのか考えていたそう。結局あがると決めていたようだが、このインタビューから、松本のチームへの思いを感じずにはいられなあった。