あの日語った悲願へ
瀬戸熊直樹
続く雷電の挑戦
文・後藤哲冶【月曜担当ライター】2025年3月10日
TEAM雷電の調子は上向いてきている。

レギュラー突破ボーダー争いの渦中にいた1,2月だったが、3月に入ってチーム全員で4連続連対を記録。

萩原本田の両名がトップを獲得し、ポイントは長らく超えられなかった100ptに手が届きそうな場所まできた。
雷電は昨年、チーム8位でレギュラーシーズンを突破できていない。
今年レギュラーシーズンを7位以下で終えてしまうと、チーム編成を変える必要が出てくる。

全く油断はできない。
頬を軽く叩いて気合を入れたのは瀬戸熊直樹。
頼れる兄貴分が、今日の第1試合の先発だ。
3月10日 第1試合

東家 瑞原明奈 (U-NEXT Pirates)
南家 渡辺太 (赤坂ドリブンズ)
西家 日向藍子 (渋谷ABEMAS)
北家 瀬戸熊直樹(TEAM 雷電)
東1局

この第1試合、先制したのは瀬戸熊だった。
を引き入れて
と
のシャンポン待ちテンパイ。
は1枚切れで程よい。リーチへ。

これをバックの仕掛けを入れていた太から一発で捉えた。
リーチ一発ドラ1で8000のアガリ。

しかし瀬戸熊は心得ている。
これでは当然足りない。トップを取るためには二の矢、三の矢が必要になると。

失点となってしまった太だったが、こちらも当然簡単には譲らない。
苦しいように見えるこの形からのポンで仕掛け出すと。

周りに対応させて終盤でのツモアガリ。
2600オールの加点ですぐに回復。この辺りの打ち回しは流石だ。
東3局

瀬戸熊が絶好のカンを引き入れてイーシャンテン。
所謂くっつきの形だ。受け入れ枚数が多い。

持ってきたは、ツモ切った。
カンは待ちとしては優秀でなく、ドラも自身から1枚しか見えていない。
相手からの押し返しを受けやすく、まだ7巡目であることから、組み直すこともできる。
浮き牌のがドラ受けになっているのも大きい。柔軟な一打だ。

その3巡後、持ってきたでシャンポン待ちでのリーチへ。
今度はもう時間的猶予が無くなっており、は生牌だが字牌で幾分場に放たれやすい。
ここは覚悟を決めてリーチ。

テンパイ打牌で日向が切ったを捉える。
裏ドラは乗らず2600のアガリ。
二の矢といえるほどの打点ではないが、アガリ自体は大きい。
なにせ瑞原もタンヤオドラ赤の3900テンパイで待ち構えていた。
東4局に瑞原がアガるも、これも大きく均衡を崩すには至らず、まだ全員にトップもラスもあるような点差のまま、南場へ。