魔人ケン
(今度はビスケットも食べたいな〜)
と甘い笑みを浮かべながら目をつけていく。
東2局2本場

もちろん、その標的は…
天才サヤカの配牌“ドラ・アンコ”だ。

この局も、を一鳴きして軽やかに加点を目指していくケン。全員の“おやつ”を奪っていくつもりなのだろう。
だがしかし、ここで待っていたのは逆の“甘いトラップ”だったのである。

次巡、指運で残ったが重なると

更にやってきたのはであったのだ。
魔人ケン
(う〜ん、やっぱりステーキも食べたいかも〜)
とばかりに…

優秀なターツを破壊する
に手を掛け、ホンイツ・ルートへと路線変更したのである。

この時の心境を、試合後の振り返り配信で次のように語っていた。
「みんな!フラフラしてごめん!! 普通に進める予定だったけどツモにより
縦引きからのホンイツを視野に入れたくなっちゃいましたね〜」
👤(おっとぉ〜!? 魔人ケン、まさかのメインディッシュ宣言か〜)
甘い“おやつ”のつもりが、気づけば肉料理へ。
ところが、この一打が思わぬ形で展開を傾ける事となった。

アリサがその隙に確定三色の超ド級のリーチへと踏み切ったのである。
そして、その影響により

本来であれば、ツモ切られていたナオキのが手の内に収納され
もしかしたら、このアリサからツモ切られたにケンがチーの声を響かせていたかもしれない。
👤(この僅かな違いが運命を変えていく──っ!!)
流れていたかもしれないがナオキの下へ呼び込まれ、残っていなかったペン
ターツが自然と払われていく。すると、突如として雷鳴が鳴り響くのであった。

👤(お、おいおいおいっ!! こ、これはまさかくるか──!?)
天を裂くように立ち上がったのは、雷の戦士。
中秋の名月に瞳を奪われ、今宵は大熊の暴君と化した…

そう! 熊ナオキだ!!
熊ナオキ
(見せてやるよ…雷電の魂をっ!!)
ここまでは静かに戦況を見つめるも、その胸の内は熱い何かで溢れていた。
(昨日は若手の黒沢が悔しいラス。だが、その背中を見た萩原が“ライデンティティ”を貫いてトップを掴んだ。)
(そして今日は若手の本田が無念のラス。ならば、次は俺の番だよな!)
仲間の想いを、この手で繋ぐ。
👤(出たぁ───っ!! これは熊ナオキの覚醒だぁ───っ!!)

ナオキ
「喰らえぇぇッ!! これがクマクマ波だ───!!!」
リーチ・一発・ツモ・ピンフ・タンヤオ・一盃口・赤・赤
4,000・8,000(+1,600)
こうして、地を割るような一撃が卓上の空気を一変させていくのであった。