今夜こそ届くか
揺れるサクラのピアスに
岡田紗佳の満開を予見する
文・ZERO【火曜担当ライター】2021年10月26日
美女に美しい、イケメンにイケメンというなかれ
映える打ち手が揃った。
私は常日頃から、移動中の新幹線などで石原さとみがたまたま隣に座ったときのことをシュミレートしている。
天和くらいの確率かもしれないが、備えあって憂い無しだ。
その奇跡が起きた際「かわいいですね」や「ファンです」といった言葉はタブーだと判断している。なぜか。
彼女はこれまでの人生で浴びるほどの「かわいい」を言われてきただろう。
そう、もはや美女に「かわいい」と言っても何も響かないのだ。
というわけで美男美女が揃った今夜においては、あえて「かわいい」「イケメン」という言葉は封印して麻雀の中身に注目していこうと思う。
入場時、岡田が髪をかき上げた。
宣戦布告
その岡田の配牌。↓
岡田は第1打にを選んだ。
オタ風を残してまで役牌を切るほどかというと微妙な手牌であり、積極的な選択だ。
「今日も戦うんでよろしく」という岡田の声が聞こえてくる。
「その1ポイントを削りだせ」とスローガンを掲げるサクラナイツ。
そのサクラナイツに貢献したい思いが、サクラのピアスと凛とした表情から伝わってくる。
Mリーガーになって3年目。
舞台にも慣れ、実力を発揮できる手応えも十分掴んでいる。
あとはただただ結果が欲しい。チームにポイントという形で貢献したい。
トップを渇望している。
しかしここまで3戦でノートップ。スコアは-57.4。
果実はすぐ目の前にあるのに手が届かない。
そんな時期が長く続き、もどかしく感じているのではないか。
から切り出した岡田の5巡目。↓
ここからを切った。
789の三色が見えなくもないが、かなり無理な進行になる。
さらに次の巡目。↓
ドラがないだけに567や678の三色を見てを切る選択肢もあるが、岡田はごく自然に手牌を伸ばしていく。
そして9巡目。↓
テンパイした。即リーチかテンパイを取ってダマか。タンヤオを見てを切る手もある。
岡田は盤面を凝視する。
グラビアアイドルでもファッションモデルでもなく、完全に勝負師の目をしている。
(は悪くない待ちだけど、東城さんと滝沢さんの河を見るとピンズが高くて信頼ができない。マンズが切られすぎていて打もよくない)
そう考えた岡田はを切ってダマテンに構えた。
首尾よくをツモってきて…↓
宣戦布告の切りからの冷静なダマテン…。
今日こそ、今日こそはチームにトップを持って帰りたい。
リスクを負って果実を掴み取る
満貫ツモで得たリードをキープしたまま南入した場面で、岡田の目が見開いた。↓
東城の親リーチを受けてチートイツのテンパイを果たしたのだ。↓
1枚切れので待つか… 生牌ので待つか… どっちだ? 幾ばくかの静寂の時が流れる。