待望のMリーグ初トップ!HIRO柴田の思考をランキングで!【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 10/28 第1試合】担当記者 中野巧

柴田は無傷でオーラスを迎える。

 

第2位「セオリーよりも感覚」

東4局

ドラも赤もない手でこれ以上目いっぱい牌を持ちたくない

チートイツを逃したくないため打【8マン】

柴田はこの局、ドラもなく手牌に価値がないと感じていた。

だからこそ、守備的に字牌や安全牌を残して進行できるチートイツは逃したくない。

多くの人は【2マン】【5ソウ】を切り、リャンメン固定するだろう。

その後、親のたろうから【2マン】が打たれ、安牌を確保。

【1ソウ】も仲林の現物になり、安全性は担保できたと感じて【南】切り。

大介からのリーチの一発目、危険牌である【5ソウ】【6ソウ】を切ればがテンパイ。

「テンパイからなら1牌は勝負」

そんなセオリーを一度は聞いたことはないか。

リーチのみだが、【5ソウ】を切ればリャンメンのテンパイだ。

自分がアガリきることも十分にあるだろう。

柴田の選択はいかに。

しかし「この手で勝負を決めたくない、【5ソウ】で一発放銃は後悔が大きい」と感じた柴田はここから通ってないワンチャンスの【1ソウ】切り。

テンパイ取らずで危険牌を打つ行為はプレイヤー心理としてはとても怖い。

だが、柴田曰く、自分の選択に自信を持って打てているため「ここで【1ソウ】を切れる精神状態はいい」と。

結果論かもしれないが、【5ソウ】切りリーチをしていたら大介に【2ピン】で放銃となっていた。

 

第1位「いいプレーが流れを呼び込む」

南1局

柴田は【2ソウ】【5ソウ】【8ソウ】引きでリャンメン、3面チャンのテンパイとなるイーシャンテンから南を一鳴きで打【6ソウ】のテンパイ取らず。

理由を述べるなら【赤5ピン】を使い、456の三色となればマンガンが見え、2900のテンパイでは物足りないためだろうか。

しかし柴田は経験則から大介に早い手が入っているかもしれない、と感じたという。

なぜなら東3局で大介がホンイツで親リーチを交わす「いいアガリ」をし、前局の東4局では1300,2600と連続でアガリを仕留めていた。

他のスポーツでは1つの好プレーから流れが変わることは誰もが見たことがあるが、柴田はこの瞬間にその変化を感じ取っていたのだ。

結果は、柴田の仕掛けに全員が対応し、一人テンパイで流局。

この仕掛けを皮切りに

決勝打となる7700は8000をトップ目の大介から直撃、仲林から満貫をアガる。

もしあの時、【南】を一鳴きしていなかったらどんな未来になっていたのか、柴田だけがあの瞬間、その未来が視えていたのではないだろうか。

そう思わせる仕掛けだったので1位とさせていただいた。

 

この初トップからどんどん調子を掴んでくる柴田、同卓者からしたらどれほど厄介な相手だろう。

これからも”難しい”柴田の麻雀に注目していきたい。

  • この記事が気に入ったら
    フォローをお願いいたします!
    最新の麻雀・Mリーグ情報をお届けします!

  • \近代麻雀シリーズ 新刊情報/