大勝負の明と暗〜瑞原明奈と萩原聖人を別つ南1局2本場【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 10/31 第1試合(麻雀チャンネル)】担当記者 千嶋辰治

ここは勝負。
しかし、これを瑞原が一発で捉える!

裏ドラは乗らず18,000点のアガリ。
連敗中の両チームの明暗はここでくっきりと別れた。

ただ、敗戦後の萩原の表情は決して暗くない。

「今日は掴み芸が炸裂しました。」
と自虐気味に話し始めた萩原。
「あれは掴んだら負け。(瑞原のリーチは)怖いよ。でも供託が3本あって… 仕方がない。」
とサバサバとした感じで振り返った。

対して、この一撃が久々のトップへの決め手となった瑞原。

「4連続ラス中だったので、なんとか止めたいなという気持ちが大きくて。でも、あんまりそれを背負い込みすぎても良くないなというので、いつもどおり打とうと思っていたんですけど… 良かったなという気持ちがすごく大きいです。」
と、役目を果たしたことにほっとした様子。

インタビュー中、お互いの似た境遇を慰め合う場面も見られたが、パイレーツとしては嫌なムードを断ち切ることに成功。
ここで気持ちをリセットして次戦以降につなげたいところだ。

・絶不調の雷電に一筋の光

インタビューで萩原の様子が思ったよりも明るかったのには理由がある。
成績こそ4着に終わってしまったが、ここは雷電ユニバースのために明るい材料をアピールしておきたい。

瑞原に18,000点を払った直後の南1局3本場、ドラは【1ソウ】

配牌でドラの【1ソウ】がトイツで入った萩原。
ジュンチャン、あるいは四暗刻まで夢が広がる手をもらった。

6巡目に【7ピン】を暗刻にして三暗刻のイーシャンテン。
さらには、

すぐに【7ソウ】をツモって四暗刻のイーシャンテンに。
ただ、例えば、

こうして鳴けばテンパイとなる牌が河に出現した場合はどうだろうか。
ドラがトイツということもあり、最低満貫のテンパイ。
失点を挽回するべく、ここは8,000点を拾いに行く手はあるかもしれない。

が。
萩原、ここは動かずツモ山に手を伸ばす!

満貫にしかならないし、18,000を打った後だし…。さすがに2枚目は鳴こうと思ったけど、四暗刻をアガったら一発で捲るからね。」

その萩原に選択の時。

手に残していた【9ソウ】がトイツになった。
待ちごろの牌を探してチートイツにすることも考えたようだが、一発を狙うのであれば【8ピン】【7ソウ】【9ソウ】のどれかを切り出していくのが手筋。
ちなみに【8ピン】は先ほど亜樹から1枚切られており、【9ソウ】はドラ表示牌に1枚見えている。

萩原の選択は打【8ピン】四暗刻イーシャンテンをキープ。
結果的にこの選択が大正解だった。

 

親の瑞原が【4ピン】【7ピン】でリーチを放つも、

一発目に引いたのがドラの【1ソウ】
萩原、これはさすがにポンしてテンパイを入れた。

そして、

終盤に先ほど選んだ【9ソウ】をしっかりとツモ。
四暗刻とはいかなかったがトイトイ三暗刻ドラ3の3,000-6,000をアガって先ほどの失点を挽回。

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