文・千嶋辰治【金曜担当ライター】2025年10月31日
レギュラーシーズンは各チーム120試合。
それだけのゲーム数を戦っていれば連勝や連敗が続くことはあるわけで、多少の浮き沈みに一喜一憂しないようにしたいもの。
…なんて優等生ぶったことを言っても、勝ちがつづけば心は軽やかだし負けが続けば陰鬱とするのが人間というもの。
麻雀は精神的なコンディションが成績に直結しやすいゲームとよく言われますから、負けが続いた時の切り替えはとても大事。
今日は負けが続いたチームやプレイヤーがこの卓で激突したが、果たして浮上のきっかけを掴んだのはどのチームだったのか?
第1試合
東家:瑞原明奈(U-NEXT Pirates)
南家:二階堂亜樹(EX風林火山)
西家:萩原聖人(TEAM RAIDEN / 雷電)
北家:佐々木寿人(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
・連敗中の2チームの明暗
10月24日、28日の両日でそれぞれ4連続4着を喫しているU-NEXT Pirates。
試合数にまだ余裕がある序盤であっても、これ以上の連敗はなんとしても避けたい。
ここでチームが送り込んできたのが、
瑞原明奈。
三度の流局で非常に重たい展開になったこのゲーム、大きく点数が動いたのは南場に入ったばかりの南1局2本場、ドラは
。
まずは瑞原の配牌。
なんとドラの
が暗刻の配牌。
そこへ
を引いてからの強烈なツモがこちら。
4枚目のドラ!
瑞原はこれを隠すことなくアンカンして他家にプレッシャーをかけていく。
リンシャンから
をツモってリャンシャンテンに。
瑞原に飛び込めば最低12,000点からの失点が目に見えている状況、これを打破すべく立ち向かったのが、
雷電も10月25日と30日の両日で3着1回、4着3回と失点の憂き目に遭っている。
チームの流れが悪いのはパイレーツばかりではない。
萩原もまた、ここはなんとしても浮上のきっかけを掴みたいゲームである。
瑞原アンカンの直後、
を引き入れてイーシャンテンとなったところへ、
亜樹が切った
をカンチャンで鳴いてテンパイ。
萩原の待ちである
はこの時点で誰の手にもなく、カンチャン待ちながら4枚残り。
供託が3本も卓に乗っていることもあって、これをサッとアガることができればまさに値千金。
しかし、瑞原も萩原の背中をひたひたと追ってくる。
萩原のロン牌を
にくっつけてイーシャンテン。
そして、
マンズが埋まりペン
でリーチ。
リーチドラ4赤で18,000+αの超高打点。
瑞原か、あるいは萩原か… いずれにせよ、この局を制した方が勝利に一歩近づく。
萩原としても、それは十分承知の上で仕掛けに走った。
瑞原から火の手が上がったとしても、それは覚悟の上。















