アースジェッツを背負う男 石井一馬 鋭い仕掛けを駆使して6勝目!【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 11/24 第1試合】担当記者 後藤哲冶

一馬が役牌の【北】対子のこの形で、滝沢から切られた【3マン】をチー。
そして。

ドラの【5ピン】切り!
確かに、【北】バックと考えると、鳴いた時に【5ソウ】【8ソウ】待ちに構えたいので【5ソウ】は切りたくない。
【1ソウ】は三色でのアガリを考えると切りたくない。
消去法でドラ【5ピン】がいらないのはわかるが、こうもバッサリと切り捨てられるだろうか。

一馬は鳴きが有利なフィールドでの対局経験が豊富な選手だ。
鳴きの引き出しも当然多い。

次巡、【北】を暗刻にしてテンパイ。
この【5ソウ】【8ソウ】待ちで。

滝沢のこの超勝負手を封殺。
【5ソウ】の出アガリで2000点。

多彩なアガリへのルート、厳しい手牌でも局参加してくる積極性。
これが一馬を最高位へと押し上げた、揺るぎない武器だ。

続く東3局

ここでも一馬が動く。
2枚目のカン【2マン】をチーして【東】バックで仕掛け出すと。

【東】が鳴けた後、【6マン】を引いて来たこのタイミングでドラの【白】をリリース。
打点にはこだわらない。【7ソウ】チーや【6マン】ポン等のアガリルートを逃すことこそが罪であると、一馬は知っている。

結局、【6マン】を更に引いてテンパイ。
これを親番永井が切った【赤5マン】でアガって2000点。
細かいアガリで、一馬が着実に局を潰していく。

 

南1局

一馬がチートイツ【白】を鳴く想定のメンツ手の天秤をかけていたところ、1枚切れの【東】を持ってきて、これでチートイツへ。
【6マン】を切って、メンツ手のルートは断った。

1枚切れの【南】を持ってきて、【赤5ピン】切り。
ピンズは全体的に高く、逆に萬子はそこそこ切られており、【赤5マン】の方が1枚切れではあるものの重なる可能性が高いと判断。

ドラの【9ソウ】を連続で引いてきてこれでテンパイ……!
【南】単騎のダマテンを選んだ一馬。
トップ目であることから、チートイツドラドラ9600加点が十分に大きいこと、河が異様になりすぎて、リーチはあまりにもチートイツが読まれてしまうこと。
この2つが重なって、【南】単騎のダマテンという選択に。

その2巡後、永井からリーチが入る。
高目三色のピンフドラ1、【4マン】【7マン】待ち。

続け様に、浅見からもリーチが入った。こちらも高目三色、【6ピン】【9ピン】待ち。

一馬が苦悶の表情を浮かべながらも、通っていない【4ソウ】を押していく。
アガれば大きくトップに近づくテンパイだ。そう簡単にはオリられない。

ただ、この3者のめくりあいを制したのは浅見だった。
永井からの8000出アガリで、これで浅見がトップ目に立つ。

 

南2局

トップ目を浅見に奪われた一馬だったが、焦りはなかった。
【北】暗刻のイーシャンテンだった一馬は、永井からのリーチを受けて持ってきた【3ピン】を切らずに、少し手狭になる【1ソウ】切り。
ドラの【6ピン】を先に切っている以上、スジの【3ピン】は通りそうに見えるが、そもそも、【4ソウ】【7ソウ】が既に4枚打たれてしまって、アガリ自体がきつくなっている。
であれば、【3ピン】の放銃抽選すらも受ける必要が無いと判断。

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