永井孝典の長い親番が生んだ独走劇【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 1/30 第1試合(麻雀チャンネル2)】担当記者 喜多剛士

ここに三浦も追いつき、カン【7ソウ】でリーチ。手牌には役牌の【東】があるが、永井のリーチに対して待ちの【7ソウ】が他家から出ることはまずない。イーペーコーや一通への変化を見ても、【6ソウ】【8ソウ】は切りづらい。ならば、ぶつけるしかないと勝負手のリーチとなった。

永井・三浦のアガリ牌は早々に山から消え、局面は流局の気配。そんな終盤で萩原がテンパイにこぎつける。形式テンパイではあるが、【4ピン】は中スジにもなっており2軒リーチに対して比較的安全にテンパイが取れると判断。

しかし、この【4ピン】が永井への放銃となった。リーチ・タンヤオ・赤の5200点。 永井の積極的なリーチ判断が、またもや結果に直結した。

東1局に続き、東2局でも永井が主導権を握る展開。卓上には「今日の永井は止まらない」という空気が、さらに濃く漂い始めていた。

東3局では三浦が萩原から8000点を直撃。しかしその流れを断ち切るように、東4局では永井があっさりと2000-4000をツモアガる。これで永井はついに60000点を突破。圧倒的リードを築いたまま、南場へと突入することになった。

 

南1局

永井の先制リーチに対し、たろうが追っかけリーチ。さらに三浦も追いついたが、三浦の放った【南】がたろうに刺さり、リーチ・一発・チートイツ・赤の8000点。

南場に入り、2着争いの攻防が一段と熱を帯びていく。

南2局は、局を進めることが最優先の永井に対し、萩原がたろうからドラの【2ソウ】をポンして仕掛けを入れる。親のたろうもテンパイにこぎつけるが、たろうが萩原へ8000点の放銃となった。

続く南3局では、三浦が萩原から3200点を直撃。南場に入ってから2着争いはめまぐるしく入れ替わり、誰が抜け出すか読めない展開が続く。

そんな中で永井だけは、リーチ棒以外の失点が一切ないままオーラスへ。東場から積み上げた大量リードを盤石に保ちつつ、最終局を迎えることになった。

このまま逃げ切るのか、それとも最後に波乱が起きるのか。

 

南4局

三浦の手牌は四暗刻イーシャンテンで一撃逆転を狙う手牌。その中で一度は【9ピン】のポンテンを取らずにスルーした場面は、役満への意志を感じさせる強烈な一打だった。最終的に三浦は2枚目の【南】をポンし、【南】トイトイ三暗刻で4000オールをツモ。混戦の2着争いから一歩抜け出すことに成功した。

あとは、この勢いでトップ目・永井にどこまで迫れるか。点差は大きいものの、三浦が4000オールで抜け出したことで着落ちの可能性はぐっと低下。その一方で、3着争いは依然として混沌としており、南場終盤らしい激しいぶつかり合いが予想される展開となった。

永井の独走、三浦の追撃、そして萩原・たろうの熾烈な3着争い。オーラスに向けて、卓上の緊張感はさらに高まっていく。

 

南4局1本場

3着を確保したたろうは、早々に【發】【西】の2副露を入れてイーシャンテンに構える。そこへ、親の三浦が先制リーチ。たろうは【4マン】を引いて【3ソウ】【4ソウ】を切ればテンパイが取れる局面に入った。

【7ソウ】がすでに場に出ているため、順子形への放銃リスクを比較すると【4ソウ】【1ソウ】【4ソウ】待ち、 【3ソウ】【3ソウ】【6ソウ】とペン【3ソウ】が残る。

わずかながら【4ソウ】の方が、安全度が高いと判断し、たろうは【4ソウ】を選択した。

しかし、その【4ソウ】は三浦への放銃。リーチ・ドラ1・裏2の12000点。たろうにとっては、痛恨の失点となった。一方の三浦は、シャンポン待ちでも積極的にリーチを選択。その攻めの姿勢が結果として大きなアガリをものにした。

 

南4局2本場

永井と三浦の点差は13300点。遠くに離れていたはずの永井の背中が、ついに“親の満貫ツモ圏内”へと引き寄せられた。

3着まで跳満ツモ条件のたろうは依然として苦しい立場。赤とドラ【2マン】を活かしたイートイツが現実的なルートとして浮かび上がる。

トップ目の永井も、跳満放銃まではトップが確定している状況。 タンヤオが見える手牌で、この局で勝負を決めにいきたい。

そんな中、たろうは【3ソウ】が暗刻になり、四暗刻チートイツが見える手牌に変化。

【4ソウ】を引いたたろうは熟慮の末、【7ピン】を切って面子手へ移行。現状、ドラ2・赤があるとはいえ、リーチツモでも跳満まで1翻足りない。【4ソウ】引きでイーペーコー、ドラ【2マン】引きの可能性を追った選択だった。

しかし、次に引いたのは【6ソウ】。 ここでたろうは「ツモ裏条件」に懸けるリーチを選択する。

永井が放った【2マン】は、たろうのアガリ牌。だが、たろうはこれをアガらない。

8〜12ポイントの加点よりも、ツモって裏を乗せて2着に浮上する32ポイントの可能性を優先した。そして、たろうは見事に【1ソウ】をツモ。裏は乗らずリーチ・ツモ・ドラ2・赤の2000-4000。最後まで攻め抜いたたろうのアガリで、激闘の一戦は幕を閉じた。

東場の親で見せた永井の「目一杯に構えて積極的に攻める姿勢」が、そのまま試合全体の流れを支配した。 永井の親リーチを周囲が強く警戒し、「自分の勝負手が整うまで安全に立ち回る」という構図が生まれ、その結果として永井の連荘を後押しする形になっている。

この流れを誰かが断ち切るのか。 それとも、このまま永井の無双が続き、個人スコアをどこまで伸ばしていくのか。 今後の戦いに注目したい。

 

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