HIRO柴田の国士無双が、EARTH JETSを「チーム」にした夜【Mリーグ2026-27 観戦記 10/28 第1試合(麻雀ch)】担当記者 虫かご

HIRO柴田の国士無双が、

EARTH JETSを「チーム」にした夜

文・虫かご【木曜担当ライター】2026年10月29日

2026年10月29日(木)。麻雀チャンネルの第1試合で起こった歴史的な逆転劇に、列島が湧いた。

大げさではない。

『HIRO柴田 オーラスの国士無双で大逆転トップ』のニュースは、すぐさまXを沸騰させ、Mリーグ公式Youtubeチャンネルも即座に動画をアップ。果ては、Yahoo!ニュースでも取り上げられる始末だ。

今朝『元寇の沈没船から麻雀の起源発見か』というニュースをみて、「へー、麻雀ね」と適当に流した人にさえも届くような事件が、ぐっと寒さが厳しくなった浜松町で起きてしまったのだ。

改めて観戦記としてまとめていいものかと、少し気が引ける思いもあるが、せっかくだ。このドラマを、あなたのペースで、じっくりと、心ゆくまで振り返ってほしい。

いざ、参ろう。

第1試合

東家:HIRO柴田(EARTH JETS)
南家:黒沢咲(TEAM RAIDEN / 雷電)
西家:伊達朱里紗(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
北家:竹内元太(セガサミーフェニックス)

最後の最後に待ち受けていた出来事がすべてをかっさらっていった対局。しかしこの試合は、そこまでの過程がとにかくめまぐるしかった。

伊達が34100点持ちのトップ目で迎えた南3局。【中】と【1ピン】をポンしてカン【6ピン】待ちのテンパイを入れた元太、【4ピン】【7ピン】待ちでリーチをかけた柴田に対し、絶好のカン【7ピン】を引き入れた黒沢が、【4マン】【7マン】待ちのヤミテンをいれ、

残り1枚となった【4マン】をツモってみせた。

3000-6000のあまりにも大きすぎるツモアガリで、黒沢が一気にトップ目へ駆け上がった。2着目の伊達との差は10700点。オーラスでの満貫ツモ条件を消し、好調を維持する黒沢に勢いが傾いたように見えた。

 

しかし、物語はまだ終わっていなかった。

南4局。この試合、そして今シーズンを通して、我慢を重ねている元太に大きなアガリが生まれる。

好配牌を手にし、まずは1段目での【4ピン】【7ピン】待ちのリーチに成功。

ほどなく4枚目の【2ソウ】をツモり暗カンすると、これがすべて新ドラとなった。

少しずつ脇に流れて嫌な空気が流れるも、最終盤で気合いの【4ピン】ツモ。今シーズン初トップを目指す元太が、執念ともいえる8000オールのアガリをもぎ取った。

ここMリーグの舞台で、初めてと言っても良いほど苦しいシーズンを送っている元太。このアガリを見せられては、今夜ばかりは彼にトップを与えても良いのではないか。画面の前にいたあなたも、そう思ったのではないだろうか。

それでも、それでも。

 

麻雀の神様はまだ満足していなかったようだ。

 

伊達がこつこつと点数を積み上げる姿も、

黒沢が決めた目の覚めるような3000-6000も、

元太が地を這うようにもぎとった8000オールも、

この対局のハイライトにはならなかった。

 

最後に待ち構えていたのは、麻雀の面白さと理不尽さをすべて詰め込んだような幕切れだった。

 

南4局1本場。

トップ目に立った元太は、第1ツモで【中】を重ねる。黒沢に現実的な条件が残っている今、できることなら第二の矢を放ちたいところだ。

そして、柴田の手牌。お世辞にも良いとは言えない。まずは満貫ツモでかわせる伊達をターゲットに、チャンタやピンズのホンイツといった手役を絡めていきたいところだ。

雰囲気が変わってきたのは、3巡目のことだった。【發】をツモり、国士無双に向けて10種10牌に。

「あれ、あれあれあれあれ?」

と、解説席の前田直哉プロも身を乗り出してきた。

その後、【中】を重ねてリャンシャンテンとなった柴田。残るは【1マン】、【9ピン】、【北】だ。しかし、上家の元太のもとへ【北】が立て続けに送り込まれ、目に見えて残り1枚となってしまう。

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