熱論!Mリーグ【特別編】
Mリーグ前半戦
“会心のアガリ!”
ベストセレクション①
文・阿部柊太朗/masasio
師走に入り日本列島を寒波が包む季節。Mリーグは各チーム前半の40戦を戦い終えた。
前半戦を総括する意味で、キンマweb金曜日担当のmasasioと阿部柊太朗が各プレイヤーの最も印象的だったアガリを独断と偏見でピックアップした。
前半戦を振り返って「こんなこともあったなあ」と思い返す一助として頂ければ幸いだ。
なお、発表は12/04(金)時点での個人成績順にでカウントダウンしていくものとする。
(@mt_nakamuu)さんのデータより引用
それでは行ってみよう。
「前半戦会心のアガリ、カウントダウン!」
これぞ萩原聖人。男気の三色同順。
選手:萩原聖人
日付:12月7日(46回戦/80回戦)
配信URL:https://abema.tv/video/episode/444-1_s1_p41 (3:47:10~)
前半戦のベストと語っておきながら、いきなり後半戦の試合からピックアップしたことを申し訳なく思う。
しかし、この日を除いて萩原聖人は語れない。
前局、その手を震わせて国士無双をテンパイした萩原だったが、高宮の4,000は4,300オールのアガリに阻まれる。
ようやく手にしたかに思えた50日ぶりのトップが手からこぼれ落ちていく。そんな感覚だったであろう。
失意の中で迎えた南3局4本場。
トップ目の高宮とは8,900点差。まくるためにはここで満貫クラスのアガリが欲しいといったところで、5巡目にこのテンパイ。
を切ってイーペーコーのカンでリーチするかと思われたが、萩原の選択は打ダマ。
解説の多井は
「中スジでヒッカケておいて、空切りリーチするつもりでしょうね」
と語っていた。もちろんそういった理由もあったかもしれない。しかしこう受けた最大の理由は…
これだ!
567の三色。この手変わりを萩原は待っていた。
を切ってリーチとすると…
同じくリーチの村上から討ち取る。裏も乗せて8,000は9,200のアガリを決めた。
恐らくほとんどの人がカンでリーチかけているであろうこの手牌。このアガリは萩原だけのオリジナルと言える。ここまで苦しい戦いの続く萩原だが、この三色が低迷脱出のキッカケとなるか。
ノータイムテンパイ外し&ノータイムリーチ
選手:魚谷侑未
日付:10月1日(1回戦/80回戦)
配信URL: https://abema.tv/video/episode/444-1_s1_p2 (53:10~)
ラス目で迎えた東3局。
魚谷は3巡目にカンでテンパイをするが、目にも止まらぬ速さで打とした。あまりの速さにテンパイしていたことにすら気付かなかった。
打点も待ちも不満といったところか。この巡目なら、ドラがなのでにくっつけてからリーチと行きたいところだ。
次巡、ツモると今度は耳にも止まらぬ速さで「リーチ」と宣言した。
後で見返すとこのリーチの強さを3つ発見することができた。
1つ目はとを先に切っている点。これによりは愚形も含めてかなり通りそうに見える。手なりの手順では当たらない牌だからだ。
2つ目は打点が魅力的な点。イーペーコーが付くので出アガリでも5,200と十分な打点が見込める。を切るに十分値するだろう。
3つ目はの場況が良好な点。園田が1巡目に、小林が3巡目にを切っており、が使われていないように見える。魚谷の読み通り、は自身で使っている1枚を除いて全て山に残っていた。
数巡後、手詰った萩原から討ち取って5,200点のアガリ。いくら守備的な萩原とはいえ、このは止められなかった。