《2019/02/08、2回戦目東3局1本場》
普段は決して1枚目から鳴かずに、門前にこだわっていた萩原がを仕掛けていく。
残り少ない試合数が萩原のスタイルを変えさせたのではない。萩原が赤ありの速度感を飲み込み、消化して、新スタイルに昇華させたのだ。
萩原の捨て牌は
周りからはソウズのホンイツに見えていて驚異に考えられているだろう。ここでを持ってきて小考した後、手の中から打。
ソウズのホンイツに見られている以上、ピンズを手出ししたくはないが、の振り替わりがある。私の勝手なイメージだが序盤の萩原だったら、をツモ切りしていただろう。全く同じ牌姿というものは決して訪れないが、その日の萩原からは変化を感じた。チートイツドラドラテンパイの多井から打ち出されたを萩原はしっかりと捕まえ、親のに結びつけた。
少し不格好に倒された牌達はいつもより短いが、輝いていた。
《2019/02/08、2回戦目東3局2本場》
先ほど、多井から鳴いてのアガリを決めての親の連荘。少し苦しい配牌をもらう萩原。
下家の近藤が両面チー。
ソウズの染め手模様だ。立て続けに両面チー。役牌はほとんど出きっており、下家のチンイツと考えられる仕掛けに絞らなければならない立場にたった萩原。
萩原はどう動くか。石橋が近藤を警戒して切ったをチー。普段使わない鳴きを使って、
近藤に速度を合わせていく。そして萩原、テンパイにこぎ着ける。ソウズはどれも危険牌。
萩原は、力強く打の間待ち。このは近藤に鳴かれ、近藤も単騎テンパイ。
近藤の仕掛けが
、とあり、
は鳴かれたとしても一気通貫がつかない牌。また一個目のの仕掛けがの二度受けを嫌っての仕掛けの可能性というのも含まれているのだろう。
次巡、すぐさまと巡り会い、近藤のホンイツを蹴り、価値ある1200オール。
順位は3位となったが、激戦の中で、一皮むけた萩原を終盤に見ることが出来た。
最終結果は芳しくなく、TEAM雷電は全日程終了して最下位の7位。
以下TEAM雷電の変遷。
今期のMリーグでは萩原個人としても決して良いと言えるような結果を残すことは出来なかった。
しかし、Mリーグを他のMリーガーには真似出来ない角度から盛り上げた唯一無二のスター。来期では記憶にも記録にも残る新生萩原をみられることに期待し、今から彼の来期の勇姿を想像している。
断言しよう。
「来期の萩原聖人の麻雀は最高に面白いんです」