熱論!Mリーグ【Fri】
「ウラウラ」は魔王の戯れ⁉︎
佐々木寿人はなぜノータイム
で即リーチを打てるのか
文・危険な鬼太郎【金曜担当ライター】2019年11月29日
一時はドリブンズがラスで大いに騒がれたが、今もラスにも関わらずあんまり騒がれている印象が無い。
ポイント差が詰まり、トップを一回取るだけで順位が大きく変わるところまで差を詰めたからだ。今期のMリーグは最下位のチームが常に勝つ構図が成り立っているので、まだまだどうなるかは分からない。
恐らくは足切りのボーダーは-100ポイント辺りに落ち着くのではないのかな?と個人的には思った。レギュラーシーズンが終わったころに答え合わせをしたい。
【1回戦】
東家 朝倉康心(U-NEXTパイレーツ)
南家 佐々木寿人(KONAMI格闘倶楽部)
東1局1本場
滝沢の選択。
みなさんはどういう選択をするのだろうか?私の勝手な推測だが意外と即リーチが7割を超えるんじゃないかな?とは思う。それが物凄く単純で強い手組だ。
ただ、滝沢は3巡目のリーチのみを嫌う。
ここは打。打点効率で行くと、こういう手順で打つ人も多い。
この手牌、滝沢はリーチのみにするのをもったいないと感じたはず。を引けばピンフ・イッツー、からの伸びには234のタンピン三色まで見れる。
欲張りはこう打つのだ。もっと欲張りな人は清一色も見ているのかもしれない。
麻雀を打っているときに、平均打点が低い!という方は少しだけ滝沢の手順を参考にしてみてはいかがかな?と思った。
東3局
寿人の選択に、意外と放銃率の低さを物語る打牌を見つける。
ここから打。寿人は言わば単純な麻雀を好む雀士。ならここはペンの受け入れを残してを切るのがめいいっぱいだ。切りのドラ3リーチを打てないのは痛い…。
だが、この手でを切るケースはが入ってきた場合のみだ。それにの横伸びからもピンフ変化が見込める。を引いても裏目だが、カンの受け入れが残るし、という安全牌を抱えているので、を切って追っかけリーチで放銃!という最悪の未来は無い。
実際、
親の滝沢がを切ってのカンリーチと出た。この時の、
寿人がを引いてテンパイした時に、リーチ宣言牌がなのかなのか?という違いは大きい。
リスクとリターンを兼ね備えている、意外と慎重な打牌選択だった。
ここは朝倉の追っかけリーチが入るものの、滝沢がを掴み寿人に放銃。
リーチドラ5の跳満!12000。
雀荘でドラ5の事をドラゴン(ドラ5)という人が多いのは内緒だ。
東4局
滝沢が綺麗な形でのリーチ!
この人のリーチはいつもリャンメンで、たまにリャンメンじゃない牌でテンパイしていたら高い手ばかりだ。
追いつく寿人。
切りリーチと切りリーチを選択できたのにも関わらず、ここはは否定されていないのにも関わらず、を切ってリーチと出た!滝沢のペンリーチを嫌ったのだ。
注目するべき点は滝沢の切りリーチとがツモ切りな点。点数状況的に滝沢はと持っていたらドラのを固定するためには早めに切るはず。ドラは無さそうだ。
そしてが2枚切れなのにも関わらず、のツモ切りが余りにも早すぎた。には絶対ではないが、若干の否定が入っている。
そしてリーチは必然。この手牌は5200じゃ我慢できない。12000に仕上げなくては…。
滝沢がを掴みマンガンを放銃…。かと思いきやまさかのウラウラ!リーチ・タンヤオ・赤赤ウラウラの12000!
これがあるから寿人はリーチを打つのがやめられない。
南1局
またさらに即リーチで畳み掛ける寿人。今回はリーチのカンという愚形テンパイだ。
ヤミテンにする人も中にはいるとは思うが、寿人は場状を一瞥してリーチをすることを決めたように見えた。
場にはピンズが安いだけではなくてピンズの下が安い。みんながピンズの下を切っていて誰もを持っていないように見える。