一方、4巡目の親の沢崎、
ダブを打ってきた!
すかざず反応する滝沢と多井。Mリーガー達の危険察知能力が高いことがうかがえるワンシーンだ。
10巡目まで進んで、
滝沢はこの手格好に。どうする…
滝沢が打ったのは、
なんと!
チートイツのイーシャンテン。は対面の瀬戸熊が切っていて重なりは期待薄だ。そしてなによりダブに続いてドラのを打ってきた沢崎に、は危険極まりない。
場を見て少しでもよさそうなを残して重なりを期待。滝沢理想の未来予想図は、滝沢がドラの待ちでチートイツをテンパイしたあと、上家親の沢崎からリーチがかかる。そして、沢崎が来たときのために他家が温存していた沢崎の現物で、他家から滝沢がロンをする、というものだろう。
が2枚切れていて、仕掛けたホンイツが厳しいというのも大きいし、また、他家に「なんで滝沢さんはを切ったの??」とクエスチョンを投げる効果もあるだろう。
場をみる冷静さと大胆な戦略を実行する情熱、両方を内に秘めた滝沢の佇まいだ。
この後、瀬戸熊と沢崎から2軒リーチがかかるが、
守備的に構えていた甲斐あって、滝沢が安全牌に困ることはなかった。
この局の結末は…
「ツモ」
沢崎がを一発ツモ!他への圧力のかけかたが上手い沢崎、特に親番では底知れぬ強さを感じる。
裏も乗ってリーチ一発ツモピンフ赤裏。6000は6100オール!
この半荘は、リードする沢崎を他三者が追いかけるという展開となった。
東2局
親番を迎えた滝沢、
ドラがトイツで、とがトイツでが1枚…
いつしかの大三元を彷彿とさせる手牌だ。滝沢が第一打に選んだのは、
。
そして、
第二打にを切った。
総じて、19→オタ風の切り出しの方が、オタ風→19牌の切り出しよりも甘く見てもらえることが多い(オタ風が先のほうが、字牌を抱える必要がなく真っすぐ絵を合わせて手を組んでいると読めるため)。
自身の手が良いので、他の人から「悪い」と読んでもらえるように滝沢は工夫したのだった。
をツモ切りしたあと、
が鳴けた!
場況的に重なりそうだと見て残したをここでリリース。
次巡、
を引いて、打。トイトイの目も出てきた。
次に引いてきたはツモ切り。次巡、
を引いて、
打!!
のつり出しを狙ったのも少しはあると思うが、「を切ったあとなのに、やよりもをひっぱることで、周辺のメンツやターツが滝沢の手にあると他家にミスリードさせる」のが主な狙いだろう。
払うと決めたら、のあとにを続けて切ってしまいたくなるのが人情だが、そうすると周りのエリアがマークからはずされてしまい、その分滝沢が実際に欲しい部分も含めた他のブロックへの警戒がきつくなってしまう。
の危険度が低めなことも相まって、他家の読みをずらしにかかった。
次の手番で、
をツモってくる。ここでようやく打。
次にやってきたのは…
だ。どうする…