萩原聖人が魅せる
逆境での手組
苦しい展開の中で魅せた
手役への意識
文・危険な鬼太郎【火曜担当ライター】2021年1月26日
今日のMリーグの2回戦は機材トラブルで対局までかなりの時間がかかった。
視聴者はこの間にどぎまぎしただろうが、生放送の対局で打ちなれている麻雀プロはこういう事には慣れっこだろう。まだプロ歴が浅い萩原はどうか分からないが彼は一流の俳優。こういうトラブルで心を乱すなんて事もないだろう。
22時を大きく回った所で深夜の2回戦が再開した。
【2回戦】
南家 小林剛(U-NEXTパイレーツ)
西家 茅森早香(セガサミーフェニックス)
東1局 親・萩原 ドラ
萩原が手牌をめいいっぱいに構える打。
人によってはドラがなので打として安全牌候補の西を手の内に置いて、とのリャンメンリャンメンのイーシャンテンに構える人もいるだろう。
だが…がすでに3枚見えでが弱い。もう1枚が場に捨てられるとこの手牌の魅力は半減する。
ならば多少危険でもを手の内に残しておいてのソウズ受けを残しておいた方が良い。ポンや暗刻になればタンヤオもついて鳴ける柔軟な手組も可能になる。
絶好のを引いてを切る萩原。払いたいのはターツだが、の四面張のソウズも場にそこそこ切られている。ドラを切るほどソウズは良くはないので苦渋の切りだ。
小林が先んじてリーチ宣言。
リーチピンフ赤の待ち。序盤にを切っていても2枚切っている。は少しだけ盲点になるか。
これに萩原が追いついてリーチ宣言!
ワンチャンスで通りそうなを切ってのヤミテン。は場に4枚も見えていて小林の現物。5800なのは不満だが、ヤミテンにすれば他家からの降り打ちも期待できるが…?
切ったは小林の当たり牌。リーチピンフ赤裏の8000の放銃。
東3局 親・茅森 ドラ
萩原がドラのを先打ち。
萩原なら七対子もあるのでから切るか?と思っていたら、ここは先に危険なから処理。それだけこの清一色にはアガリの感触があるのだろうし、ピンズの形が良い。
これを親の茅森が赤含みでポン!
目に見えて親にドラ3赤の4役が確定したので子は気が気じゃない。降れば18000と言われる可能性があるのでここは慎重に手を進めたい所。
萩原がポン!
手牌は全部ピンズだが聴牌はしてない。だがピンズが繋がっているので多面待ちで聴牌しやすい良い形だ。萩原が切ったを小林がカンの形でチー!
萩原がピンズなら小林はドラ色のソウズで清一色。ただ…。ソウズのはが茅森にポンされていてが2枚切れの計5枚見え。も目に見えて4枚無いのが分かっているのでかなりキツイ清一色仕掛けだ。
次順、茅森にポンテンが入る1枚切れのを持ってくる小林。
まぁ切るだろうな。と思って見ていた。自分の手はマンガン…ないしは跳満のイーシャンテン。だったら1枚切れのぐらいは…。
これを止める小林。打でを手牌に収める。仮にを引いて聴牌したとして切る牌はドラポンの親に対して危険牌の。さらに待ちのはかなり弱い。そんな待ちで本当に親に歯向かっていいのか?
そんな弱い清一色の8000点程度の手では親には歯向かえない。とで少なくとも3順凌げる目途が立ったのも降りた大きな要因だろう。
小林は聴牌すれば割と危険牌をかなり押すが、聴牌していない時の受けはかなり丁寧だ。
小林がを終えたので親番の茅森は聴牌できず…。
この怖い局がなんと萩原の一人聴牌で流局。アガれなかった萩原と茅森はフラストレーションが溜まりそうだが、この怖い局がたった千点で流れたのは小林にとっては悪く無い。
南1局 親・萩原 ドラ
たろうが先んじてリーチ宣言。