マムシの沢崎誠ここにあり
静かに獲物を狩り捕る
戦慄のヤミテン2発
【A卓】担当記者:徳岡明信 2022年3月27日(日)
麻雀最強戦2022がついに幕を開ける。
老若男女、プロアマ問わず、現最強位「瀬戸熊直樹」への挑戦権を賭けた戦いのスタートだ。
3/27に行われた【ザ・レジェンド】にはタイトル通り麻雀界の礎を築いてきたレジェンド達が一同に集まった。
A卓には「日本プロ麻雀連盟」の重鎮4人による夢のマッチが実現した。
沢崎誠(さわざきまこと)
2013年最強位。MリーグKADOKAWAクラナイツ所属。
息を潜めしっかりと高打点を決める姿から「マムシの沢崎」の異名を持つ。
森山茂和(もりやましげかず)
第12期最強位。日本プロ麻雀連盟会長。
メンゼン主体で手役を重視し、最終形で高打点リーチをかけてくる往年の打ち筋は「手役アーティスト」の名に相応しい。
伊藤優孝(いとうゆうこう)
第4期最強位。日本プロ麻雀連盟副会長。
どんなに絶望な状況からでも這い上がってくる姿からいつからか人は伊藤を「死神の優」と呼ぶようになった。
荒正義(あらまさよし)
第10期最強位。日本プロ麻雀連盟副会長。
目の前の状況に対し、ただひたすら有利な事を選択し続ける姿はまるで「精密機械」のようだ。
以上、4名での対戦で、麻雀最強戦2022のドラが鳴り響き始める。
東1局1本場
伊藤が、とポンしてマンズのホンイツへ。
荒はでテンパイするも、伊藤がマンズのホンイツ模様を警戒してヤミテンとする。
場に高いマンズではめくり合いに弱いという「精密機械」の判定だ。
一方、親の沢崎は伊藤の2フーロを受けてこのイーシャンテン。
伊藤の風牌であるも打って臨戦態勢だ。
構想通りに一手進んでいく度に一牌押していく。このバランス感覚が今季の沢崎のMリーグでの活躍の秘訣を感じる。
森山もをポンして苦しいながらもマンズのホンイツで手を進める。
開局早々早くも手に汗握る展開だ。レジェンド達の闘志を感じる。
次巡にで親の沢崎が高め三色のテンパイ。
狙いのヤミテンだ。マムシが静かに息を潜める。
噛みつかれたのは伊藤だった。を掴み12000は12300の放銃。
早くもマムシの真骨頂が炸裂した。リーチならイーシャンテンの伊藤からは恐らく出てなかった牌ではないだろうか。
2着勝ち上がりのルール。まずは沢崎が頭一つ抜け出した。
東2局
マムシの狩りは12000のリードくらいじゃ終わらない。
6巡目にジュンチャン三色ドラドラの跳満テンパイを入れる。
を切ってのピンフドラドラのテンパイに受ける人も多いのではないか。
否、マムシは致命傷の一撃を与えに来た。
誰が掴んでも放となりそうなはこの時点で山に2枚。
マムシは静かにツモ切りを繰り返し、獲物が来るのを待っている。
今度は全員が餌食となった。
ツモジュンチャン三色ドラドラの4000/8000。
沢崎の持ち点は55300点に達し、ここで実質、沢崎の勝ち上がりがほぼ濃厚になった。
東3局2本場
東1局で沢崎へ12000点の放銃をしてしまった伊藤。
1000オール、流局テンパイで命を繋ぐ死神がここで反撃の鎌を構える。