協力プレイ
文・越野智紀【火曜担当ライター】2024年1月9日
第2試合
東家:本田朋広 (TEAM雷電)
南家:鈴木たろう(赤坂ドリブンズ)
西家:渋川難波 (KADOKAWAサクラナイツ)
北家:小林剛 (U-NEXT Pirates)
「北陸出身の選手として北陸の人たちも頑張っているので一緒に頑張りたい」
そう強い気持ちで試合に臨んでいた本田選手は東1局
ドラと赤が面子に組み込まれたイーシャンテンと、いきなり勝負局を迎えました。
ここからを切った本田選手。
これはを引いてのとのシャンポンで即リーチをする道と引きからのピンフ変化を残した選択でした。
のターツ払いよりもトイツ落としのほうが河が強く、を引いてのピンフ高め一盃口は裏ドラ無しでも6,000オールが見える嬉しい変化。
打たれてみるとなるほどなと思わされる類の秀逸な一打が出ましたが
やを切っていればタンヤオに変化していたツモでやや裏目。
更にもう一枚のがやってきてテンパイを逃した直後に
打たれる。
試合後のインタビューで「とか切っていれば渋川くんのが間に合ったかどうか」と振り返っていましたが、本田選手の河がになっていると
一打目のダブ切りから親を警戒していた渋川選手は現物になったを手に残し、を先に処理していた可能性は高そうです。
結果的にはを打ってきた渋川選手に強烈なアガリが生まれて本田選手は大ダメージを受けてしまいましたが、こういった裏目は麻雀においてよくある話で避けられない部分なので一切気にする必要は無さそうです。
その後も元気に攻め続けていきましたが
良い結果には繋がらず。
アガれば戦線復帰となるホンイツ・トイトイ・ドラ3・赤の倍満テンパイが入り、毎巡ツモる指に力も入りましたが
いくら気合を入れてもツモが良くなるわけじゃないのが麻雀の良いところでもあり悪いところ。
テンパイ時、山に3枚残っていたとは全てたろう選手の手に収まり流局となりました。
結局この試合、最後まで本田選手の元にアガリ牌は来ず。
TEAM雷電は厳しいラスを押しつけられましたが、最後まで戦い続けた本田選手には次は幸運が訪れてほしいなと。
そう思わせる試合でした。
この試合、苦しむ本田選手をよそに持ち味を発揮していく他三者は南1局
まずはたろう選手がカンをチー。
ホンイツの雰囲気を醸し出しながらチャンタの仕掛けを入れると
この局は親の本田選手の連荘や点差の近い渋川選手に加点されるよりも、たろう選手にアガってもらったほうが都合の良い立場の小林選手が
この手から「別に鳴いても良いですよ」と
が贈られます。
自身では使いづらい牌をテンパイされる前に処理して鳴かれたら進退を考える。
情け容赦のない戦略ですが、それぞれが得をするための選択をするのが麻雀というものです。
利害関係が一致した小林選手からの献上品はお気に召さなかったたろう選手でしたが
本田選手からが鳴け
後にドラのが重なり、狙い通りの高打点に手が育つと