魔王・佐々木寿人、次なるステージへ【Mリーグ2024-25観戦記 9/20】担当記者 坪川義昭

魔王・佐々木寿人、
次なるステージへ

文・坪川義昭【金曜担当ライター】2024年9月20日

第2試合

東家:鈴木たろう(赤坂ドリブンズ)
南家:佐々木寿人(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
西家:渋川難波(KADOKAWAサクラナイツ)
北家:猿川真寿(BEAST X)

東1局

好配牌を手にした佐々木寿人は機械のように、恐ろしいスピードで摸打を繰り返していく。

 

そんな中、一瞬手が止まる。
を切ればタンヤオが確定し、仕掛けも効くようになりを切ればメンゼン限定にはなるものの、テンパイする枚数は増える。
悩ましい問題なのだが、佐々木寿人は–の切れ具合からタンヤオ固定の打とした。

すぐに上家から切られたを食ってテンパイを入れる。
ここからは山との勝負だ。相手が仕掛けようが、リーチを放とうが関係はない。

 

機械のように摸打を繰り返す佐々木寿人が珍しくエラーをした。
をアガリ牌と見間違い、一瞬ツモアガったかのように指先がピクついたのである。
今年で7年目に突入したMリーグだが、共に歩んでいる佐々木寿人のこんなエラーは記憶になく貴重な映像だ。

この局は流局となり、一つ大きく深呼吸をした。

東2局1本場

 

どうしようもない手牌を配られた時に、何もせずに失点を受け入れることが嫌いな鈴木たろうが仕掛けを入れる。
イッツーがメインではあるがチャンタや役牌の重なりもある。とりあえず、はどれに向かうにも必要ならば鳴いておこうという魂胆だ。

 

これがあっという間の3副露でテンパイとなった。
誰かが前に出てくる前にこの局を終わらせたいところだ。

まずは猿川真寿からリーチが入った。待ちは当然、鈴木たろうよりも良い。

そこに追撃を放ったのは佐々木寿人だ。
親ということもあり、待ちは悪くともオリてる場合じゃあない。

 

残った手牌全てが危険牌となった鈴木たろうから※を佐々木寿人が一発で打ち取り、7700点のアガリ。

東3局

その佐々木寿人に待ったをかけたのが渋川難波である。
これが入り目ならばアガリは確約されるようなを引き入れ親リーチを放つ。

当然のようにツモり、一撃4000オールで佐々木寿人を抜き去った。

南2局

微差ではあるものの、渋川難波を捲った佐々木寿人が勝負を決めるリーチを放つ。