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HIRO柴田の思考をランキングで!
文・中野巧【火曜担当ライター】2025年10月28日
麻雀が独特でとても強く、絵がうまく、めちゃくちゃ優しい。
これが私から見たHIRO柴田の印象である。
今日の試合で解説の河野直也プロが正確に伝え、はじめて柴田の選択の意味を理解した視聴者も多いだろう。私もその一人だ。
そのぐらい柴田の麻雀は難しい。
柴田との初対面
柴田との初対面は、とある駅の前。
私は「いつも観ているHIRO柴田さんだ!」と思い、面識はないが挨拶をした。
するとわざわざご本人からお礼の返信をくれた。
このこと以来、定期的に自分の名前を検索するようにし、すべてに反応するように心がけている。
画伯HIRO柴田
柴田が書いたアースジェッツのマスコットキャラクター「オシ」と「ヒキ」。
はじめ見たときは新しくチームの公式グッズが出たのかと勘違いする人もいるほど。
絵がうまいということは、目から入れた情報をきちんと捉えて出力する能力が長けているため、卓内の情報も柴田だからこそ読み取れるものがあるかもしれない。
今回は柴田の独特な打牌とその選択が光った局をランキング形式でお伝えしたい。
第1試合
東家:HIRO柴田(EARTH JETS)
南家:鈴木大介(BEAST X)
西家:仲林圭(U-NEXT Pirates)
北家:鈴木たろう(赤坂ドリブンズ)
第3位「次に
打とうと思った」長考から導いたノーテン読み
南3局
ここで柴田の感覚が冴えわたり、結果としては柴田に有利に進んでいく。
トップ目で迎えた南3局。
バラバラの配牌から柴田が選ぶのはトイツの
。
自身の手はかなり悪く、アガリが難しそうなので相手の打点や状況の見極めに徹する。
下家の2着目大介の気持ちはトップとの点差が2万点以上あるため、”大きい手は狙えるならいいが、そうでない場合はこの仲林の親番は早めに流したい”だろう。
ここで仲林に4000オールをアガられると2着を逆転され、トップを狙うどころかラス回避を考えなければならない。
2枚目の
を大介がチー。
ドラが
でタンヤオ仕掛けの大介は赤ドラが3枚ない限り、放銃しても仲林の親番を流せるメリットが高いと判断した柴田はここから真ん中の牌を切っていく。
その結果、大介にタンヤオのみ1000点のテンパイが入る。
柴田からしたら1000点で1局消化できるのは安すぎる通行料だ。
親番の仲林は、二人の牌を通じた会話に割り込むように
をチー。
テンパイ速度で間に合ってない、柴田にこれ以上自由に牌を切らせないためだ。
仲林の仕掛けを警戒し、引いてきた当たり牌の
を手にとどめる。
この時柴田はこれまで通った牌から逆算し
は「大介にかなり当たりそう」と感じたが、仲林にも通っておらず切れなかった。
ただ13巡目の仲林が長考したことで仲林はテンパイしていない、また仲林か大介のどちらかは「バック仕掛けもあるな」と感じ、「次は
を打とう」と思った。
長考の末、仲林が
を打ち、大介に放銃する。
実際に仲林も引いてきた
が大介のバック仕掛けに危ないと感じたため、
を止めて
を打った。















