魔の12月
「崩れぬ男」内川幸太郎の安定感
文・喜多剛士【木曜担当ライター】2025年12月18日
首位を走る麻雀格闘倶楽部と2位風林火山による注目の首位攻防戦。そこに3位・BEASTも絡み、上位争いはさらにヒートアップ。 開催55日目、いよいよシーズンは後半戦へ。 ボーダーライン上の雷電にとっては、ここで勝っておきたい大事な一日。 “魔の12月”と呼ばれるこの時期、風林火山はそのジンクスを打ち破れるか。
個人スコア:+169.9pt
好調な風林火山を永井とともに牽引。ここまで13戦連続ラス回避と、抜群の安定感を誇る。
個人スコア:+209.7pt
毎年安定した成績を残す実力者。チーム首位を支える原動力として、個人連勝でさらに勢いを加えたい。
黒沢咲(TEAM RAIDEN/雷電)
個人スコア:-52.2pt
今シーズンは副露を増やし、スタイルに変化を加えている。前回の勝利に続く連勝で、チームを浮上させたい。
個人スコア:+146.8pt
今シーズン大きな飛躍を遂げている中田。個人・チームともに好調で、勢いそのままに上位争いへ挑む。
第1試合
東家:黒沢咲(TEAM RAIDEN/雷電)
南家:中田花奈(BEAST X)
西家:内川幸太郎(EX風林火山)
北家:伊達朱里紗(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
実況:古橋崇志 解説:河野直也
東2局
黒沢の手はカンチャン2つのリャンシャンテン。そこに
が使える絶好の
ツモ。
次巡、
を引き入れ、![]()
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のリャンカンが残る形に。まだ雀頭はないが、ここで黒沢はドラの
をあっさりとリリース。高打点志向の黒沢の序盤のドラ切りに卓上の空気に緊張感が張り詰める。
ここで内川が三色を見て残していた
に
がくっついて
を外して123の形を固定する。
そして、黒沢が4枚目の
を引き入れ浮き牌
を切る。これで
~
でテンパイが取れる形に変化。
内川が
を引き、三色が確定。迷いなくリーチを宣言。
すると一発目に内川の入り目の
をツモ。ここで
をカン。
新ドラは
。内川の手に1枚。黒沢の積極的な攻めが、ここでどう影響してくるか注目が集まる。
親の中田は、内川のアガリ牌である
をツモ。ダブ
トイツに三暗刻も見える手格好。
の暗槓により、
暗刻は単騎にしか当たらず、
は1枚切れと安全度の高い牌は多くある。押すなら
か
だが、最終的に2スジを通すにはリスクが高すぎる。中田、
を一度手にかけるも、思いとどまり打
。冷静な判断でオリを選択する。
そして、内川が
をツモ。リーチ・ツモ・三色・ドラで2000-4000
リーチに対して前に出た黒沢と、親番ながらしっかり引いた中田。それぞれの判断が見ごたえのある一局だった。そんな中で内川は、東1局の700-1300に続いて嬉しい加点となった。
東3局
親番の内川に、思わず笑みがこぼれそうな好配牌。
にドラの
が2枚、リャンシャンテン。筒子の並びもよく、うまくツモが効けばチンイツまで見える。もちろん、タンヤオドラ3でも十分な打点だ。















