自らの「好調」を証明した
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文・喜多【月曜代打ライター】2026年5月4日
レギュラーシーズンもセミファイナルも首位で駆け抜け、“完全優勝”で2度目の栄冠を狙う EX風林火山。
TEAM RAIDEN/雷電は、2年連続のファイナル進出。設立以来の同一メンバーで悲願の初優勝をつかみにいく。
KONAMI麻雀格闘倶楽部は、今シーズンは特別な想いを胸に戦う。 総帥・前原への想いを力に変えて、まっすぐ頂点を目指す。
そして、メンバー入れ替えから一気に躍進したBEAST X。勢いそのままに、ファイナルでも暴れたい。
4つの物語が交差する大舞台で、ファイナルシリーズがいよいよ始まる。
第1試合
東家:二階堂亜樹(EX風林火山)
南家:瀬戸熊直樹(TEAM RAIDEN/雷電)
西家:佐々木寿人(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
北家:鈴木大介(BEAST X)
東1局
ファイナル初日。風林火山の監督・二階堂亜樹は、短期決戦ならではの“調子の見極め”を語っており、まずは自分自身の状態を確かめるべく登板。
その亜樹、第一ツモで
を引き入れ、ネックだった
がリャンメンに変化。さらに北家・大介が東をポンした直後、今度は
をツモる嬉しいツモで一気にイーシャンテンまで進む。
続くツモで
を引き入れ、カン
のテンパイ。ここはダマを選択した。ただのリャンメン変化だけなら即リーチが優位だが、この手には3種類の良形変化が残っている。ドラの
引き、そして
・
引き、いずれも形が良くなり、一部はドラで打点アップにもなる。
そう考えれば、ここで無理にリーチに踏み切るより、手替わりをじっくり待つ選択が最も期待値の高い判断だと言える。
そしてその次巡、最高のドラ
をツモ。絶好のリャンメン変化からリーチを宣言。しかも山に7枚。これを“好調”と言わずに何と言うのか、というレベルの高速テンパイだ。
時間こそかかったが、最後は
をツモ。リーチ・ツモ・ピンフ・ドラ・赤・裏で6000allの鮮やかなスタートダッシュ。
迷うような面子選択もなくテンパイ、あっさりと打点アップと好形変化でリーチ、そしてツモって裏まで乗せる。まるで「絶好調のテンプレート」をそのまま再現したようなアガリで、風林火山が最高の滑り出しを決めた。
東4局
迎えた東4局、亜樹は、すでに3面子完成のリャンシャンテン。「好調の選手を積極的に使いたい」と話していた亜樹だが、もしかすると、一番好調なのは自分自身なのかもしれない。
そんな中、
ツモから
を引き入れてテンパイして迷いなくリーチを放つ。
高目ならタンヤオ・一盃口で跳満、しかも待ちは山に7枚。安全牌が尽きれば
が放たれる可能性も十分にある。もはやアガリは時間の問題に見えた。
一方の寿人はホンイツに向かっていたが、瀬戸熊から
が出てもポンせずスルーした。
打点が見える手牌だと、ついシャンテン数を進めたくなり、ポンしてしまいそうな場面だ。 しかし寿人は、亜樹のリーチが入って萬子が切りにくい状況を踏まえ、萬子が伸びたときに
を放って迂回しながらチンイツへ移行できるルートを残したのだと思われる。
その我慢に応えるように、次のツモは
。このツモで
・
・
でホンイツ・チートイツと
・
で面子手のイーシャンテンに到達した。
すぐに寿人が
を引き入れてテンパイ。迷わずリーチを宣言。
そして、寿人が
を一発ツモ。リーチ・一発・ツモ・一盃口・ホンイツ・ドラ1の倍満、4000-8000を決める。魔王・寿人が一気に襲いかかる強烈なアガリとなった。
好調・不調とは何か?
麻雀では「アガれる=好調」「アガれない(放銃)=不調」と語られがちだが、これはあくまで結果論。本質的な“好調・不調”は運の波ではなく、判断の質がブレていないかどうかにある。
・好調:結果に左右されず、判断がブレない状態
・不調:結果が出ないことで感情が混ざり、判断にブレが生じる状態
ここまでの亜樹は、判断に迷いがなく、選択の軸がしっかりしていた。この展開で「ダマなら誰かから出たかもしれない」と思ってしまうと、そこから“判断の揺れ”が生まれる。
その揺れが大きくなると、「リーチすべき局面でダマにする」 「押すべき牌が押せない」 といった判断のブレにつながり、やがて不調の入り口となってしまう。














