そういえば水口は昨年のプレミアトーナメント決勝でも思い切ったホンイツ仕掛けを見せていた。
(2019年女流プレミアトーナメント決勝戦)
これは水口の得意パターンなのだろう。
東1局かららしさ全開だ。
水口が大きなリードを得るかと思われたが、アガったのは愛内。
水口の仕掛けを受けて冷静に仕掛けて1000/2000
メンゼンで仕上げたい手だったが、まずまずの滑り出しだ。
東2局1本場
前局1人ノーテンだった丸山の選択
東を仕掛けて打
供託はあるがホンイツを見て大きく打っていく。
予選は上位2名までが通過できるため、どうしてもトップを取らなければならないわけではない。
安い手で上がることも大事だが、逆に言えばマンガンクラスをアガると一気に展開が楽になる。
打点の見える手はしっかり育てたいところだ。
役牌のが暗刻になってイーシャンテン。
重ねたい、、はどれも1枚切れだ。
丸山は場を見渡して、15秒かけて切りを選択。
1枚切れどうしの比較は難しいところだと思う。
しかしここが丸山の麻雀の気になるところだ。
のツモは決して想定外のツモではなく、むしろ嬉しいツモだ。
もちろん他家から切られたらポンする牌だろう。
にもかかわらずここで15秒も止まってしまうのがどうしても気になってしまう。
ナビゲーターの梶本プロも
「あれくらい間があって字牌が出てきたら大丈夫って気がしますけどね」と解説していたし、
最強戦の申し子、鈴木優プロの著書『ヤバい麻雀心理術』にも
「ホンイツ者、間があって字牌切りはノーテン」と書かれている。
もちろん例外はいくらでもあるが、「今のうち」とピンズを通される可能性は高くなってしまうのではないだろうか。
丸山はインタビューでこうも語っていた
「勝ちたいという気持ちよりも間違っちゃいけないというプレッシャーが凄かった」
シャンテン数を落としてまで向かったホンイツ。タンキ選択で間違えられない・・・
そんなプレッシャーがあったのかもしれない。
結果は見事残したを重ねてマンガンのツモアガリ。
をトイツ落とししていなければ700/1300で終わっていたがしっかりとモノにした格好だ。
このように素晴らしい選択ができるのだから、もっと自信をもって打ってほしいなと感じた1局だった。
東4局
会心のホンイツでトップ目に立った丸山がドラ3のテンパイ。
ペンリーチや1枚切れのタンキリーチの選択もあったが、タンキのダマテンを選択。
辺りを切っており手替わりもそんなに多くないためリーチも有力だったと思う。
現在微差ながらのトップ目で2着まで通過というのが大きいだろうか。
そこへ水口がタンキのチートイツでリーチ。
難しい手牌うまくまとめた。
さらに瑞原までもリーチ。
3人に危険なを先に切って、水口の現物を残していたのだが、その選択がばっちりハマっている。
2軒リーチに挟まれた丸山。
引いてきた牌は水口の当たり牌の!!
しかしここは一歩も引かずタンキで追っかける。
勝利の女神は丸山に微笑んだ。
先制リーチの当たり牌を抑えて一発ツモのハネマン。
道中は守備的に構えていたが、思い切って勝負に出たのが功を奏した。