非常事態!
黒沢咲の鳴きが引き起こした
オーラスの迷宮ドラマ
文・真中彰司【金曜担当ライター】2021年1月15日
1月15日 第2試合

西家 魚谷侑未(セガサミーフェニックス)
北家 内川幸太郎(KADOKAWAサクラナイツ)
萩原聖人が待望の2勝目を挙げた後に行われた、この日の第2戦。
乱打戦だった1戦目とは打って変わって、非常に小場の競り合いとなった。
東1局は魚谷が跳満のリーチをかけるも流局。

親の松本はテンパイを狙って仕掛けを入れたが、無筋のと
があまりにも厳しいため撤退。

続く東2局1本場、またも魚谷が倍満のテンパイを入れるも、再び流局。

親の黒沢がテンパイを入れたが、魚谷のホンイツ模様の仕掛けにを押すほどの手ではなかったため、こちらも撤退を余儀なくされた。

東3局は内川が軽く2000点をアガリ、積み棒と供託をリセット。

続く東4局はというと、これまた流局。これで東場での流局は3度目だ。

とうとう場が動いたのは、東4局1本場。
まずは内川が軽快にダブをポン。カン
のテンパイを入れる。

しかし、そのは松本が前巡に処理していた。
索子のホンイツとチートイツを見るために切ったが、見事な放銃回避の一手となった。

そして松本もチートイツでテンパイを入れ、場況の良い単騎待ちを探る。

そして、挟まれた黒沢。打ち筋の影響か、小場の競り合いは苦手なイメージがある。

そんな黒沢の一手は、この形からの対子に手をかけた。

ドラ3だからスピード重視でイーシャンテンに取る手もあるが、そこはやっぱりセレブ打法。あくまで形と打点を追っていく。

そしてを対子落としして準備が整ったところで…ドラの
が打ち出された!

流石の黒沢もこれはポン!!

鳴いた…セレブが鳴いた!世にも珍しい黒沢の喰いタンが出た。

「あの副露率9%の黒沢さんが…鳴いた…!?」
さすがに周囲も警戒せざるを得ない。黒沢の打法ならポンテンも十分に有り得る。

「フフフ…気付いた時にはもう遅いのよ!!」

たった1枚のを引き寄せて2000-4000。黒沢の一撃が決まった。
しかしまだまだ誰も3万点を超えない平たい展開。
南1局は劣勢だった松本がホンイツの2000オールで盛り返す。

続く南1局1本場、ラス目になった内川はこの難解な手から…

場況の良い萬子に狙いを定めて切りとした。