影をも踏ませぬ逃走劇!KADOKAWAサクラナイツ岡田紗佳 とっておきのスキルは“先手必勝”【Mリーグ2020セミファイナル観戦記4/22】担当記者:ゆうせー

いかにも難しい手だ。岡田はここで打【5ピン】。5トイツなのでチートイツのイーシャンテンはキープ。ピンズもソウズも1ブロックを3枚ずつに構えて手牌のバランスをとりながら、【3ソウ】を引いてのタンヤオ移行や【5ソウ】【8ピン】を持ってきてのメンツ手も視野に。【2マン】【8マン】などマンズが伸びたら打【7ピン】とすることも出来る。全てに対応した一打だ。

【8マン】を引いて想定通り打【7ピン】としたあとで、

【5マン】を引いて打【7ピン】チートイツのイーシャンテンは残し、三暗刻も見据える。ソウズやマンズが伸びてのメンツ手もまだ残せる。

【3マン】を引いてリーチ!親の先制なので即リーチがいい。点棒があるので四暗刻を見なくても、

このツモり三暗刻で充分!リーチツモ三暗刻、4100オールの追加点で、早くも二の矢を放つ。

このあと黒沢に満貫を放銃するも、東2局1本場は、

10巡目に待ち選択。

岡田が選んだのは、

場に安いピンズ待ち!しかも、画像では手に隠れてしまっているが、【7ピン】は前原の現物待ちでもある。

これをアッサリとアガってタンヤオ赤ドラ5200は5500の追加点。全く危なげのない手順で他三者の先を駆けていく。

表情も落ち着き払っている。

東3局は前原のリーチを受けて、

岡田にテンパイが入る。【赤5マン】を切ればピンフドラドラだ。

岡田の選択は、

【4ソウ】

現状かなりのリードがある。【赤5マン】で放銃すると高くついてしまうことも多いので、ここはいったん現物を切って守備寄りに構える。これから通っていく牌や、ツモって来た牌で柔軟に考えようという一打だ。

懐の深い選択をした岡田。次に持ってきたのは、

【5ソウ】

ここでも岡田は打牌選択の余地を残してダマテンに構える。

前原の待ちは【2ソウ】【5ソウ】【8ソウ】。いい待ちだ。

終盤までもつれたこの局。アガったのは、

岡田だ!ツモタンピン赤ドラドラの3000-6000!

このアガリで完全に押し切り準備が整った岡田。だが、南1局の親番でも攻撃の手を緩めない。

7巡目に【發】をポンして…

【9ソウ】テンパイとらず!ドラの【4ピン】が使いやすい、しかも鳴ける形で入っているために打点を見た格好だ。【8ソウ】が2枚切れなのも打【9ソウ】を後押しする。

次巡、

【6ソウ】を引いてソウズがリャンメンになったらドラを手放す。ギリギリまで打点を見つつ、無茶はしない、非常にいいバランスだ。

ここ最近の岡田の麻雀には本当に安定感がある。きっと並々ならぬ努力をしているのだろうし、内川、沢崎、堀といった頼れるチームメイトから麻雀の知識をどんどん吸収して、監督の起用に見事応えている姿は実に頼もしく感じる。

この局は黒沢のリーチとのめくり合いを制して【發】ドラ、2900点のアガリとなった。

続く親番も、

4巡目に迷うことなく即リーチ!リーチのみの手だが、親の先制リーチで変化も少な目。リーチの一手だ。

これは流局したが、岡田の勢いに任せた歯切れのいいリーチは印象に残った。

このあと、前原が村上からチートイツをアガり、

南2局は、

黒沢が岡田から1000点のアガリ。持ち点が少ないので、三色手変わりを待ったのだろう。親番を持ってきたいところでもある。

ただ、ドラの【3ピン】が待ちに絡んでいるので、遠い三色は見切って即リーチにいく方が村上や前原のとの点差を考えるといいと思うのだが、みなさんはどうだろうか。

南3局は、

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