卓上一閃、龍のきらめき 仲林圭、自らの強さと価値を証明してファイナルへ 麻雀最強戦2021「男子プロ超技能バトル」観戦記【決勝卓】担当記者:東川亮

卓上一閃、龍のきらめき 

仲林圭、自らの強さと

価値を証明してファイナルへ

【決勝卓】担当記者:東川亮 2021年7月24日(土)

麻雀最強戦2021、男子プロ超技能バトル。Mリーガー4名をはじめ、いずれ劣らぬ8人の強者が集い、ファイナル行きのチケットを目指す。決勝へ駒を進めたのはMリーガー1名と、Mリーグにこそ参戦していないものの、その実力を高く評価されている3名のプロ。ここで勝って自身の価値を示したい思いは、誰もが一緒だ。

三浦智博

昨年は「次世代プロ集結麻雀代理戦争」で優勝してファイナル進出、多井隆晴二階堂亜樹・鈴木大介という強者ぞろいの卓へ自ら飛び込んで勝ち抜き、ベスト8に名を連ねた。昨年届かなかった最強の座へ再度チャレンジするため、いま一度戦いの場へ身を投じる。

 

石橋伸洋

今大会で唯一生き残ったMリーガーであり、麻雀最強戦においては、自身が所属するMリーグ・U-NEXT Piratesの選手としても最後の砦となった。Mリーガー強し、石橋伸洋強しを再度世に知らしめるためにも、「黒いデジタル」の麻雀を発揮して、何としてもここは勝ちたい。

 

山田浩之

これまであまり表舞台に登場することはなく、麻雀最強戦もこれが初出場とのことだが、所属する日本プロ麻雀連盟ではトッププロからも一目おかれる実力の持ち主。トップのみに価値のある決勝の舞台で、どんな麻雀を見せてくれるのか。そして、「砂漠の毒針殺法」とは一体何だ。

 

仲林圭

日本プロ麻雀協会最強の一角に挙げられる打ち手であり、2年前の麻雀最強戦では「全日本プロ代表決定戦」を制してファイナルに進出。また、キンマwebではかつて「ゲスコラム」というコラムを連載するなど、ユニークなキャラクターの持ち主でもある。自らを強いと言ってはばからない男が、それが真実であることを決勝卓で証明する。

東1局1本場、山田がソーズのホンイツへ向かうなかで、石橋もピンフジュンチャン三色のテンパイを入れる。高目と安目で5翻違う形で、石橋の選択はヤミテン、【1ソウ】での12000を狙う。トップ取りが至上命題である以上、1000点にしかならない安目【4ソウ】は見逃す腹だったと思われる。

 

これに捕まったのが仲林。高目【1ソウ】で放銃して12000は12300、持ち点の半分以上を手痛いスタートとなってしまった。

東2局は三浦が満貫をツモってトップに浮上。勢いそのままに、東3局2本場では【5マン】【8マン】待ち門前チンイツをテンパイする。これを決めれば、かなり優位な立場で戦えるようになるだろう。

一色手の危険信号は、一般的には染めている色の牌が余ってきたときだとされている。余りなしでテンパイまでたどり着くのは稀だからだ。だが、石橋はチートイツのイーシャンテンを崩し、マンズを止める。自身の手にそれほど魅力がないことから、手を進めさせることすらしたくないという守備意識が働いたのだろう。三浦の勝負は実らず、この局は流局に終わった。

南2局、親の仲林が好配牌を手にする。いろいろな可能性が見えるなかで、4巡目にトイツの【3ソウ】を打った。好形テンパイを見据えつつ、345・456の三色などは逃さないようにしようという一打か。

石橋はホンイツチートイツへ向かう。決まれば満貫以上、終盤に差し掛かるなかで非常に大きなアガリとなる。

メンツ手とチートイツなら、だいたいメンツ手の方が早く仕上がる。先制は仲林、【4ソウ】【7ソウ】待ちでリーチ。

石橋、リーチを受けて一発目で引いた無スジ【8マン】を押す。トップ取りがテーマである以上、この手を簡単にはオリられないということだろう。

11巡目に【東】待ちテンパイ。石橋はこれをヤミテンに構えた。どうせ最後まで戦う気なら、リーチをかける手もあった。これを最終形と見たならば、リーチをすれば出アガリでもハネ満、裏が乗れば倍満で、一気に優勝へと近づけるからだ。

一方、リーチをかけなければ最後まで「選択」ができる。最終手番、石橋は【4ソウ】を引くやいなや、ノータイムで【東】を切った。最後の最後に受ける選択肢を残しておく。勝負だからとリーチで一か八かをするのではなく、放銃回避の余地を残しておくところに、石橋の冷静さを見た。

 

開けられた手牌を見て、仲林は自身のロン牌を止められたことを悟ったはずだ。「超技能バトル」の名にふさわしい戦いは、まだまだ続く。

南3局1本場では親の山田がダブルリーチをツモって2000は2200オール。

 

次局は仲林と石橋がぶつかり、リーチの石橋が仲林に8000は8900を放銃。

オーラス、トップの三浦はアガれば優勝、4番手で親を迎えた石橋はとにかく連荘あるのみ。山田・仲林も満貫級のアガリを決めれば、条件次第で逆転優勝が可能な点差だ。

石橋の手牌はトイツが増える。ドラがトイツになり、チートイツで決まれば一撃で逆転トップまで見える。だが、石橋は最低でもテンパイが必須の状況。受け入れが狭く鳴きも使えず、方向転換もしにくいチートイツはあまり歓迎できない役ではある。

故に、この【6ソウ】で手が止まる。2枚切れでチートイツには不要だが、メンツ手でテンパイを取るには残したい牌だからだ。8巡目という巡目も、アガリを見るか最低限のテンパイを見据えるか、非常に難しいタイミングだ。

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