潰すか!? 潰されるか!!?? U-NEXT Pirates 朝倉康心が絶対に負けられない理由 【Mリーグ2021観戦記10/14】担当記者:ゆうせー

メンツ手と見るならば、打【3ピン】のロスは【3ピン】縦1枚だけだ。親番ということもあって、朝倉は仕掛けの効かない七対子は見切り、ピンフ系の手へ舵を切った。

この手は、

中盤に【7マン】をポン。

集中した面持ちでツモを重ね、

この最終形に仕上げる。

結果は、

朝倉と亜樹の2人テンパイとなった。

 

東1局3本場は、

白鳥が、【中】赤ドラドラドラの2300-4300をツモアガリ。

東2局は、

ドラの【中】、自風の【西】を白鳥がポン。

そこに亜樹がホンイツで勝負を挑む構図。

終盤に亜樹が白鳥のアガリ牌【3ソウ】をつかむも、しっかり止めて流局。白鳥の一人テンパイとなった。

東3局1本場、親番亜樹の8巡目、

この手から亜樹は、

ドラの【5ピン】を切った。前年度までの亜樹ならドラとピンズの一通を残して打【5ソウ】としている印象だ。

だが、今シーズンは違う。打牌選択に真っ直ぐな良さが出ているように感じる。

ここでの選択は、打【5ピン】も打【5ソウ】も打【9ソウ】もあるが…

 

瞬間テンパイの受け入れなら【5ピン】が一番!

【4ソウ】を切ってリーチ敢行。

赤アリ麻雀は、手役にこだわらなくとも打点を作ることが出来る。ストレートで効果的な良い攻めだと思う。

シーズンオフの間にオフェンス力を一段と磨いてきたことが、今季の亜樹の打牌からひしひしと感じられる。

この亜樹のリーチは流局。

ミスターケイテン、朝倉も首尾良くテンパイを入れる。

続く東3局2本場も亜樹が攻める。

7巡目に【白】【2ソウ】のリーチをかける。

このリーチに困ったのが、

白鳥だった。安全牌が何もない。

しばしの間のあと、白鳥が選んだのは、

なんと【7ピン】【白】での放銃回避!

まず【白】を打たなかった理由としては、亜樹の河に字牌が高いことだろう。対して、対面の高宮や下家の朝倉は、早々に役牌を切り飛ばしている。

字牌は4つ目の色。

脇2人の手に字牌が薄いことも考えて、相対的に通常より危険度が上がっていると読んで白鳥は【白】を止めたのだろう。

そして【7ピン】を選んだのは、亜樹が2巡目に【8ピン】を切っていて【7ピン】絡みの愚形が考えづらく、【4ピン】【7ピン】【1ピン】【4ピン】【7ピン】の好形にしか当たらないからであろう。

それでもなかなか【7ピン】は選びづらい。様々な読みの要素を重ね合わせた、『麻雀ハイブリッド』白鳥翔ならではの打牌だ。

亜樹のリーチはアガれずに流局。

そしてここから、チームに初トップを持ち帰りたい朝倉と、『初戦の表情が良かった朝倉を

、今日は潰す』と公言した白鳥の壮絶な叩き合いが始まる。

東3局3本場、朝倉の打牌がお茶の間を騒がせる。

2巡目に朝倉は、ドラの【2マン】をツモって、

なんとツモ切り! お茶を吹いてしまった方も全国に12人くらいはいることだろう。

ドラを残せば役役ドラドラの満貫も見える。それはもちろん朝倉も分かっている。

しかし、その場合に切るのは【7ピン】だろう。それはそれで【5ピン】【6ピン】【7ピン】【8ピン】【9ピン】19枚とロスが大きい。愚形ターツが多い手牌だからなおさらだ。

ここで大事なのは、供託がたくさんあることだ。これを自身が取り切ってしまえば、東4局を50000点オーバーで迎えることが出来る。

そして逆に白鳥や亜樹に供託を取られると、かなりのところまで点差を詰められてしまう。

  • この記事が気に入ったら
    フォローをお願いいたします!
    最新の麻雀・Mリーグ情報をお届けします!

  • \近代麻雀新刊&おすすめ/