セミファイナル進出を目指し 1つ1つ園田賢は積み重ねる【Mリーグ2021観戦記1/18】担当記者:江嵜晋之介

セミファイナル進出を目指し
1つ1つ園田賢は積み重ねる

文・江嵜晋之介【火曜担当ライター】2022年1月18日

第2回戦
東家:本田朋広(TEAM雷電)
南家:小林剛(U-NEXT Pirates)
西家:魚谷侑未(セガサミーフェニックス)
北家:園田賢(赤坂ドリブンズ)

2022年1月18日。
対戦カードは奇しくも上位の2チームと下位の2チームとなった。

上位のチームはもちろんレギュラーシーズン突破をより確実にするために、さらなる加点を目指したいところ。
しかしやはり注目は敗退がかかっている下位チームだろう。

赤坂ドリブンズは序盤の不調から少しずつスコアを回復し、ボーダーまで約200ポイントという位置までたどり着いている。

ドリブンズのポイント状況は、2019年シーズンによく似ている。
2019年は序盤の厳しい立ち上がりから、中盤で巻き返したものの惜しくもセミファイナル進出を逃す結果となった。

敗退の要因となったのはドリブンズの敗退を決定させようとする他チームからの厳しいマークだった。
代表的なシーンといえば、現在もABEMAのCMで放映されている内川が【西】で放銃した四暗刻単騎だろう。

放銃したシーンがよくピックアップされるが、内川はドリブンズのトップを阻止するために跳満の出アガりを見逃していた。
ドリブンズに対する徹底したマークによって生じた、通常の麻雀では起こり得ないアガりだったと言える。

今シーズンは残り3分の1。まだマークされるタイミングではないが、このままのポイントで試合が進めば2019年と同じように厳しいマークを受けることになるだろう。

少しでも多くのポイントを持ち帰り、1チームだけマークされる状態から抜け出したいところだ。

点数が大きく動いたのは東2局1本場
親番の小林がダブ【東】・ドラ3・赤の6,000オールをツモアガる。

この局、魚谷が開始早々【南】をポン。園田がソーズを2面子チー。
小林が【4ソウ横向き】【赤5ソウ】【6ソウ】をチーして本田が【2ソウ】をポンと4者が仕掛ける珍しい局面となった。

役ありテンパイまでたどり着いていたのは小林と園田の2人だったが、めくり合いは小林に軍配が上がった。序盤に大きなリードを作る。

東2局2本場では園田が4巡目に高め満貫【6マン】【東】待ちのテンパイを入れ、すぐに魚谷から安目の【6マン】を出アガる。

小林の親番を蹴りつつ、トップを追いかける展開に。
魚谷は手がまとまってきたタイミングで不要牌がロン牌になってしまう展開が続いた。

続く東3局1本場、本田の先制リーチ(カン【6ソウ】待ち)に対して、タンヤオ七対子の【6ソウ】待ちになるまで粘るが本田にツモられ、

東4局ではドラ3の手牌をもらうも、親番園田の先制リーチの当たり牌【5ピン】を使い切ることができず、ノーテンで流局となった。

東4局1本場。ここで本田にチャンスが訪れる。
5巡目、七対子イーシャンテンの形から園田が切った【8ソウ】をポン。打【赤5マン】

その直後小林が切った【6ソウ】をポンしてドラの【中】切り。

【南】・対々和のテンパイを入れる。

親番の園田は道中裏目を引きながらも、13巡目にテンパイ。

【4ピン】【8ピン】のシャンポンテンパイを選択するが、その次巡本田の当たり牌である【北】を引いてしまう。

親番でテンパイを入れているため放銃やむなしかと思われたが、なんと園田はこの【北】を止め、ノータイムで打【4ピン】を選択する!

【4ピン】の場況がこちら。

本田の仕掛けだが、タンヤオの場合に危険となる牌がほぼ全て通っており手役がタンヤオではない可能性が高い。
そうなると考えられるのは混一色・対々和になり、危険なのは字牌の【南】【北】、ソーズの【1ソウ】【3ソウ】【4ソウ】【9ソウ】あたりだろう。(【7ソウ】は仮に対子で持っている場合、一盃口が完成している状態から【8ソウ】をポンしたことになるため考えにくい)

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