各々が歩んできた「魅せる麻雀」…。その明暗を分かつものは…? 麻雀最強戦2022【ミスター麻雀カップ】観戦記【B卓】担当記者:越野智紀

同じ条件の【白】でも切りそうな雰囲気に、この時ばかりは古橋選手のテンションも爆上げだったことでしょう。

日吉「いや、これは38%。アガリ確率」

と、瑠美選手から出るパターンも瞬時に加える日吉さん。

魅せる実況です。

【南】【西】【1ピン】と切り飛ばしてテンパイを入れる瑠美選手。

その【1ピン】をポンして形式テンパイを入れる滝沢選手。

「ああああああああああああ」叫ぶ実況。

喰い流して降りる最低のイケメン(褒め言葉)と

全てを見通すプロビデンスの目を持つ天衣無縫の前に古橋選手の国士無双は露と消えました。

役満親被りの危機を脱した瑠美選手は連荘した親で満貫をツモりトップ目に立ちますが、その後も手を緩めず。

滝沢選手のリーチに対して

「先生これどうでしょう?」と、笑顔で押していきます。

結果は滝沢選手のハネマンのツモアガリとなりましたが、滝沢・瑠美の二人の優勢は変わらず。

反撃の切っ掛けの欲しい望月選手が親番でリーチを打ちますが、リードした滝沢選手に一切の隙がありません。

チンイツテンパイからロン牌の【2ソウ】は打たず、

迂回して形式テンパイを取られる厳しい展開です。

南1局。

親番の古橋選手が「みんな降りてください」とリーチを打ちますが、小島先生をイメージしながら打っている瑠美選手に「いやです」と断られます。

ドラを切っての追っかけリーチでリーチ一発ピンフドラ1の満貫になりました。

この放銃で親番の落ちた古橋選手が脱落。

南3局。

親番の望月選手は与えられた手材料を最大限に活かして

高め二盃口のリーチをかけましたが、3枚残っていた【6ピン】をツモることが出来ず流局。

次局はドラも先に切って安く見せた滝沢選手の仕掛けに

瑠美選手が打ちにいき、二人の華麗な局回しが決まって勝負あり。

国士無双のアガリ牌の【白】が喰い流れ、その後は滝沢・瑠美に局回しされてしまった古橋選手。「場を回すのも上手い相手。ポイントを持たれると厳しいので、序盤に大きな手をアガって自分が一番手になれたらいいな」という試合前のインタビューが壮大なフラグとなってしまいました。

望月選手は望月流の素材の最高形を目指す「魅せる麻雀」を随所に見せるも、あと1牌が引けずここで敗退。

瑠美選手は「小島先生ならどうするかな?」と考えた結果、楽しく麻雀を打って2位通過。

滝沢選手は「魅せるとは未だによく分かっていない」と言いながらも、開局の一通やチンイツテンパイからロン牌を掴んでの降りなど攻守で魅せて1位での決勝進出となりました。

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