【eMAH-JONG 麻雀格闘倶楽部 プロトーナメント】瀬戸熊直樹、粘りのアガリからクマクマタイム炸裂！ 白鳥翔も勝負の鳴きから微差を制して準決勝へ【準々決勝 観戦記】東川亮

しかしその後は点差がつかず、接戦で南場に突入。南1局4本場、白鳥は高打点の狙える1シャンテンの段階から、つちだの切ったをチーしてテンパイを取った。競りの状況で、トップ目・てなの親番を流しに行く狙いか。

だが、これでくまこに流れた牌は、なんとドラ。もし白鳥がチーしていなければ、タンヤオピンフドラ、高目イーペーコーという強烈なテンパイが入っていた。一方で、現在の待ちは、いわゆる「並びシャンポン」の形。決していい待ちとは言えない。

解説を務めた日本プロ麻雀連盟・森山茂和会長も苦言を呈する仕掛けだったが、ここはしっかりとアガリに結びつけ、トップ目に浮上した。だが、勝負はまだ分からない。

勝負どころとなったのが、南2局。後がないつちだがドラを暗刻にしての待ち先制リーチをかける。そこに対し、局消化狙いのタンヤオ仕掛けをしていたてなが、一発目に無スジのをバシッと押した。オリようと思えば現物はあったが、腹をくくった一打。

麻雀はときに、勇気に応える。てながもぎ取った300-500のツモアガリは、あまりに価値が高い。次局には3番手、くまこから3900を直撃し、一気に有利なポジションへ。

オーラスは親の白鳥がわずか4巡で三色赤赤のカン待ちテンパイ。これをくまこが打ち出し、勝敗がついた。白鳥としては、負けていたら何を言われるか分からない状況だっただけに、まずは一安心、といったところだろう。

1位：白鳥翔 39200点　2位：てな 35600点
3位：くまこ 13000点　4位：つちだ 12200点

3位：くまこ（女流枠）
「積極的なところも出せたのですが、下家へのケアとかがすごく難しかったです。今回は負けてすごく悔しかったので、また麻雀を一から勉強して、2回目、3回目と参加できたらと思います」

4位：つちだ（フリー枠）
「自分のやれることはやれたと思っていますけど、周りの方の押しも強く、うまく回りきられた印象です。もっと自分自身を磨いて、2回・3回大会があるときは強くなって戻ってきたいと思います」

■その他の試合

準々決勝第3試合はMリーグ・KONAMI麻雀格闘倶楽部のチームメート同士の対戦となり、伊達朱里紗が序盤からアガリを重ねる一方で滝沢和典に失点が続くなど、2人の明暗が大きく分かれた。オーラスはKENが2番手だったものの、逆転のリーチをかけた3番手TKBが、オリられない滝沢からを一発ロン。

逆転での2位通過に、思わずガッツポーズを見せた。

1位：伊達朱里紗（日本プロ麻雀連盟）　2位：TKB（フリー枠）
3位：KEN（フリー枠）　4位：滝沢和典（日本プロ麻雀連盟）

3位：KEN
「個人的には、1回戦に比べてわりと自分らしく打てたと思います。最後は点差がほとんどなく、ツモられたらしょうがないと思っていました。勝ち上がったお二人には頑張ってほしいですし、次の大会があれば、ぜひ参加したいと思っています。もっとみんなに知ってほしいイベントです」

4位：滝沢和典
「チャンスと思った手で中途半端な手を打ってしまったのが敗因だったと思います。第1回大会ということでかなり注目を浴びると思うので、勝ち上がった選手には、見ている観戦者の方がうなるような対局を見せてほしいと思います」

準々決勝第4試合は、にちねこが序盤からリードを広げて勝ち上がりを盤石のものとすると、オーラスでは3者競り合いの中で、2番手の二階堂亜樹がしぶとくアガリを決めて2位を確保。中田花奈・みわこはここで敗退となった。

1位：にちねこ（U-25枠）　2位：二階堂亜樹（日本プロ麻雀連盟）
3位：中田花奈（日本プロ麻雀連盟）　4位：みわこ（女流枠）

3位：中田花奈
「いろいろうまくいかないことが多かったです。今回はワクワクするような空間で麻雀を打てるのが、すごくいい機会だなと思いました。本当に楽しかったので、第2回第3回と続くように、すごく楽しい麻雀が見られることを楽しみにしています」

4位：みわこ
「序盤に劣勢になって、そこからホンイツに押して放銃したのはナシだったかなと思います。夢のような時間だったので、次にこのような機会があったら、1から挑戦して頑張りたいと思います」

次回はいよいよ準決勝。果たして、決勝進出を決めるのは誰なのか。