河野直也が選ぶ『Mリーガー究極の決断』〜もう一度あの景色を見る為に〜園田賢編

思えばプロになったあの日から、ずっと園田賢は眩しかった。

誰とでも気さくに話し、お酒が大好きで誰よりも楽しいを体現できる人。

自分が持ってる信念。
これだけは曲げちゃいけないから、みんながスルーしがちなとこでもスルーせず全力でぶつかる。

『言っても何も変わらない』
ではなくて
『言わないと何も変えられない』

彼はずっとそうやって生きてきている。
自分にはとても真似できない。

だからなのかな。

どんなに仲良くなってもどんなにバカ言い合っても遠いなぁと感じる時がたまにある。
Mリーグのドラフトで1番最初に名前を呼ばれてから5年。

人気も知名度もどんどん上がっていき、
友としてすごく嬉しい反面、置いていかないでと思ってしまうのも本音ではある。

でも、これだけは言える。

園田賢は魅力溢れる人間なんだと声を大にして皆様に伝えたい。

 

皆様こんにちは!
週末記事担当、最高位戦日本プロ麻雀協会の河野直也です!

今回の究極の決断は2月3日第2試合から!

それでは早速スタート〜!

現在8位の赤坂ドリブンズはこの日の第1試合、鈴木たろうが出場。
オーラス2着目の親でリーチを打つも、4着目の渋谷ABEMAS松本吉弘が倍満をツモりトップ。
そしてたろうは親被りで4着に沈む結果になった。

第1試合を終えて

セミファイナルボーダーにいる6位のKADOKAWAサクラナイツまで約550ポイント差残り27試合

どんなに厳しくてもやれることは全部やる。
トップを持ち帰る為に‥

ドリブンズ、2試合の出場選手は園田賢
この試合はまさに、やれることを全部やった半荘になったのを皆様に見て欲しい。

南1局3本場供託1000点
現在15900点持ち4着目園田の親番。
セミファイナル、ファイナル、そして優勝の為に
落とせない親番の火蓋が切って落とされた。

まずは役牌の【中】から打ち出す。
1枚しか持っていない字牌はすべて役牌。
重ねてアガリに行きたいから孤立牌の【1マン】を切る打ち手も少なくない。

ではなぜ役牌から切ったのか?

それは
『置かれている状況』
というのが適切だろう。

落とせない親番だから役牌を重ねてアガリにも行きたい気持ちは山々。
しかし、重ならず、後に打ち出した時に誰かに鳴かれてしまえば親が落ちてしまうかもしれない。
ならば、重なる前にあるいは手がまとまってなく鳴きづらい早い巡目に切り飛ばそうという戦略的先切りなのだ。

おそらく、この時からすでに、園田の頭では全員に役牌である【白】【發】【中】、後一枚全員の役牌の【南】か、そのものが重ならない限り3巡並べて切る予定だったはずだ。

点棒がない方が選択肢は少ない。
でもその中で何が今1番状況にマッチした選択かを見極めるのが大事になってくる。

無事に誰にも鳴かれず進んだ8巡目
イーシャンテンになり園田の手が止まる。

【4マン】【4マン】【赤5マン】【6マン】【6マン】【7マン】【8マン】【2ピン】【3ピン】【5ピン】【6ピン】【6ピン】【7ソウ】 ツモ【3マン】 ドラ【5ソウ】

【2マン】【5マン】【1ピン】【4ピン】のリャンメン2つある為、打牌候補は頭を固定する【5ピン】【7ソウ】

形だけみると満足いくイーシャンテンではあるが、【1ピン】【4ピン】の部分は【1ピン】を引いたらタンヤオが崩れてしまう。では更なる高みを目指すには?
【7ソウ】【6ソウ】を引けば【2ピン】【3ピン】と切ってタンヤオピンフも確定する。【5ピン】【2ピン】【3ピン】を引いて頭を振り替えて【4ピン】【7ピン】ターツを作れたり、【6ピン】を引いてからも選択できたりする。

『嬉しい効率』
これで考えると【6ソウ】一枚しか嬉しくない【7ソウ】を切るか。

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