【 #神域リーグ2023 第6節第17試合観戦記】夜空に輝いた四連星! 空星きらめ その強さを、輝きを、目に焼き付けろ【文 #後藤哲冶 】

空星は【7ピン】を押した。
咲乃は現状ハコ下のラス目。親番でアガられると下の着順が見えてきてしまうが、一撃で捲られることはほとんどない。
それならば、ドラを引けたときの1位への挑戦を、しても良いのではないか。
空星のそんな優れた状況判断が、この【7ピン】を押させ、そして。

テンパイまでたどり着く……!
赤を引き入れてのリーチは、なんとどこから出てもトップ。
空星がトップへの切符を手に入れる……!

が、ここは咲乃の意地が勝る。
むしろこの4面張でなぜこんなにもひやひやしなければならないのか。
咲乃がギリギリで粘りを見せる。

咲乃がトップ目の或世からアガったことで、空星は満貫のツモでトップになれるようになった。
が、この配牌。
良いとはとても言い難く、満貫はあまり見えてこない。

しかしここで、空星は安易に字牌に手をかけない。
役牌2つ目が重なれば、ホンイツが見えてくる。それだけは残して、【2ソウ】から。
字牌が重ならず、染め手も厳しそうなら2着で終える選択肢を追いつつ。
役牌が重なれば、トップを見る。

【白】を、重ねた。
これで役2つにホンイツ満貫。トップが、見えてきた。

【白】【北】を鳴く。
これで満貫のテンパイ。ただし待ちはカン【4ピン】と悪く、しかもツモと或世からの直撃条件。
道は決して簡単ではない。

或世から出た【9ピン】を、さほど時間を使わずに空星はチーして【3ピン】切り。
これは食い伸ばしと呼ばれる麻雀の技術。
【9ピン】を鳴くことで、【4ピン】しか待ちが無かったところから、【7ピン】の待ちが増えて【4ピン】【7ピン】になった。
ツモを狙うのなら、これは絶対にしたいチー。
そしてこれをノータイムでできるところに、空星の地力の高さを感じる事ができる。

天開からリーチが入る。
こうなる可能性があることも、分かっていた。
けれど空星はトップになれる可能性に賭けた。

最後の、めくり合いは。

空星が【4ピン】をツモって。
破竹の4連勝を決めるのだった。

4着に、咲乃もこ
あまりにも展開に恵まれず、苦しい時間が続く。
笑顔のこんもこが聞きたい。その想いは、きっとアトラスファン全員が思っていることだろう。

3着に、天開司
天開の、最後のリーチを見て欲しい。

「行くしかないでしょ」

リーチタンヤオピンフイーペーコードラ4。
倍満確定。ツモでも直撃でも、空星をまくることができる怪物手。
【8ピン】ホンイツの空星に怖い。
それでも、天開は【8ピン】を打ちぬき、そしてリーチと言った。

結果は、ついてこなかった。
しかし、天開がその姿勢を貫く限り。
必ずまた、チャンスは訪れるから。
保証人達は、その時をずっと待っている。

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