勝ち以外はなにもいらない 今、一番面白い鈴木優の麻雀【Mリーグ2023-24セミファイナル観戦記 4/23】担当記者 ZERO / 沖中祐也

勝ち以外はなにもいらない
今、一番面白い鈴木優の麻雀

文・ZERO / 沖中祐也【火曜担当ライター】2024年4月23日

「今日の髪型も、めっちゃかっこ良かったです!」

「…」
ファンの方が喜んでくれるのは嬉しいけど、優自身は髪型に全く関心がないようだ。
「麻雀で勝つことが全てすぎて、他のことはどうでもいい」

勝ちたいのはどの選手も同じだし、比べるものではないのかもしれない。
ただ優の「勝ちたい」の純度は、あまりに高い。

だからこそ面白いし、だからこそ応援したくなる。

第1試合

東家:二階堂亜樹
EX風林火山
2位 +268.6pt

南家:鈴木たろう
赤坂ドリブンズ
4位 +119.1pt

西家:鈴木優
U-NEXTパイレーツ
1位 +485.4pt

北家:岡田紗佳
KADOKAWAサクラナイツ
3位 +159.0pt

実況:松嶋桃
解説:朝倉康心

一発祭り

この半荘は全部で9局。早い決着も多く電撃の一戦となった。
特に東場は早い。

東1局

たろうのリーチ・一発・ツモ・イッツー・ドラ1の3000/6000で幕を開けると、東2局

亜樹がリーチ・一発・ツモ・【中】の2000/4000で返していく。

松嶋「一発祭りだ!」

松嶋の興奮を横目に、東3局さらに亜樹はたろうから8000をアガリ、東4局は全員ノーテンで流局。
あっという間に南入となった。

南1局鈴木優を象徴する一局となる。

勝者こそウィナー

決して配牌は良くなかった。

8種10牌。
優はここから【7ピン】を切った。

ツモが利いてホンロウチートイや国士になったらいいかなという狙いはあるものの、ほとんどは「お休み」の一局になるはずだった。

この手が5巡目、ここまで伸びる。

チャンタホンイツが見え、大物手の気配が漂ってくる。
そこへ襲いかかる

トップ目の親・亜樹のリーチ。
一発を受けた優のツモは…

【發】が重なった! イーシャンテンだ!
生牌【中】を切るか、もしくは【1マン】を切るか。
いずれにせよどちらも通っていないので、【東】を切ってベタオリ、【北】を切って迂回、という選択もある。

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