瑞原明奈、攻めの信念　迷いなき選択が導いた勝機【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 10/16 第1試合（麻雀LIVEチャンネル）】担当記者 喜多剛士

次巡にを引き入れ、３面待ちとリャンメンのイーシャンテン。打点も十分で、絶対にものにしたい勝負手。

なかなかテンパイしない内川だったが、ようやくを引き入れて１２０００のダマテン。高目のドラをツモれば６０００オールも見える状況に期待が高まる。

そこへ瑞原からが放たれ、ピンフ・タンヤオ・赤２の１２０００。トップの瑞原から大きなアガリを決めた内川が、一気にトップへと躍り出た。

 

南３局２本場

元太はピンズのホンイツに加え、自風のドラのがトイツ。ラス目だけに、大きな加点を狙いたい局面。

ここで元太に大きな選択が訪れる。が３枚見えてペンの受けが弱く、チートイツのイーシャンテンも見える状況。熟慮の末、元太が選んだのは切り。元太の河は字牌から捨てられて明確にホンイツと読みにくい構成。そこにを２枚落とすことで、のスジとのワンチャンスを演出し、が放たれる可能性を高める選択。瞬間のも逃さない構えだ。

のトイツ落としを見て、内川からが放たれる。元太はこれをポンして、とのシャンポンテンパイ。苦しい形から、山に３枚残る勝負手にたどり着く。

そしてドラのをツモ。ホンイツ・・ドラ３の３０００－６０００。元太の切りが生んだ、見事なアガリとなった。

 

南４局１本場

オーラス。満貫ツモでトップの元太に対し、逃げ切りたい内川は自風のが暗刻となる、速度感ある配牌。６巡目、をチーしてテンパイ。６７８でチーすれば待ち、４５６でチーすれば待ちの選択ができる場面。が２枚見えているが、場に放たれやすい待ちを選び、内川は４５６でチーを選択した。

直後、親の瑞原が待ちで追いつきリーチ。

 

見事、瑞原がをツモ。リーチ・ツモ・ピンフ・タンヤオの２６００オールで加点し、再びトップに立つ。

そして南４局１本場は、一馬が素点回復の２０００－４０００をツモって終局。激戦の南場を締めくくる一打となった。

序盤から高打点の応酬が続き、誰が抜け出すか分からない展開となったこの一戦。瑞原は押すべき牌を押し切る強気の攻めで何度も場を制圧。内川は親番でトップ目からの直撃をものにしたが、最後は一歩及ばなかった。

首位争いを繰り広げるU-NEXT PiratesとEX風林火山に対し、セガサミーフェニックスとEARTH JETSは苦しい位置からの巻き返しを狙う立場。そんな中で、各選手が持ち味を発揮し、一打一局に込められた意志と技術がぶつかり合った対局だった。

残り試合数はまだあるが、ここからの一戦一戦が順位に直結する緊張感を帯びてくる。今日のような濃密な勝負が、今後の展開をさらに面白くしてくれるだろう。