だが、ここは本田。
60符ホンイツのみの2000オール。
「これをアガれればだいぶ楽になる」という醍醐の勝負手を粉砕した。
南3局1本場
それでも、条件戦に秀でた醍醐の判断が光ったのはこの局。
いま、上家から切られた急所のカン
をチーせず。
ここは点数状況的に1000点で局を進めることはできなかった。
現状、高宮=KONAMIがトップ目という最悪の状況で、自分が安い手であがるくらいなら親の内川に連荘してもらい、高宮をまくってもらいたい。そうすれば後は、ラス親で自分が噴けば並びが完成。いわゆる着順操作というか、並びを作るのが大事な場面。典型的な、条件戦ならではの戦略だ。
最終戦に相応しい人選。
頼れる漢の意地と矜持をみた。
醍醐さんに任せたんだよ。あなたで負けたらしょうがないって言ってるんだ。
【本田朋広の場合】
セミファイナルMVPがあるとすれば、個人的には本田に与えたい。
ここまで5戦に出場して(2・2・1・0)と抜群の成績を誇る。
間違いなく、雷電躍進の原動力。
自身でも観戦記にした「おもしろいを貫いて、どこよりも楽しい麻雀で魅せてくよ」というソニー損保CMの歌詞を体現するかのようなやんちゃな麻雀には、ユニバースはもちろん全Mリーグファンを熱狂させたことだろう。
局後のインタビューでも自ら語り、誇っていた通り、RMOを遂行し、このセミファイナルを盛り上げた功績は大きい。レギュラーシーズンと同じく、チーム最終戦を任された。いまや押しも押されぬ雷電のエースだ。
だが、この日の本田は当たり牌をよく掴み、苦しい展開に陥っていた。
南1局2本場
すでに高宮と内川からリーチが入っている局面で、
プッシュ&プッシュで追いついて3人目のリーチを敢行。
しかし枚数有利も
を掴んでしまい高宮に5800点を放銃。
南1局3本場
次局もチャンス手。
ズバっとペンチャンを引き入れ、高目三色の勝負手でリーチ。
まだ舞える。
だが直後に内川に追いつかれ、入り目の
でリーチ宣言を受けると、
5対5の互角の勝負を一発で掴まされ、満貫の放銃。
後味の悪い最終戦となっているが、ここまでの「連対貯金」が活きる形。ラスでも安全圏ではある。
攻める局面では攻める。
本田の持ち味は随所に発揮された、悪くない最終戦だったように思う。
【高宮まりの場合】
第1試合にエースの佐々木寿人が出場し、見事なトップ。
セミファイナルでの成績が奮わない寿人が意地を見せた。
チームの2勝目は、非常に大きい1着だった。
幕間。
KONAMIの第2試合に誰が出るのか。滝沢監督の起用に注目が集まった。
寿人、勢いで連闘か。
やはり、ここまで連続ラスの伊達は出しにくいか。
それとも監督自ら戦地へ赴く「タキヒサ」リレーか。
高宮まりだった。
レギュラーシリーズは220.7Pの個人9位。セミファイナルはここまで2着2回、3着2回。数字上は、好調とも不調とも分からない。
だが、ここはチーム「がらくた」。
寿人と高宮。
共にオリジナルメンバーで、間違いなく今期の名場面のひとつ、
あの日、前原雄大総帥に捧げるラオウポーズを決めた2人だ。
レギュラー敗退が一度もない唯一のチーム。
しかしポストシーズンではなぜか勝てず、未だ優勝はない。
天へと伸ばした一本指。
悲願の初優勝を決めるなら、ここしかないだろう。ファンの期待も高まっている。
こんなところで、終わるわけにはいかない。
ファイナルでも「麻雀に生きる」ために。
南3局
赤入りの好配牌から、タンヤオで局消化したい高宮。トップは目の前だ。













