熱論!Mリーグ【Mon】
その“がらくたリーチ”
に込められた決意。
高宮まりが選んだ坂道とは⁉︎
文・花崎圭司【月曜担当ライター】2019年2月11日
Mリーグ・レギュラーシーズンも残すところあと2日となった、2月11日(月)。
KONAMI麻雀格闘倶楽部、赤坂ドリブンズ、TEAM雷電の3チームはこの日がレギュラーシーズン全80戦の最終戦、渋谷ABEMASは翌日2月12日(火)の最終日、より盤石な体制に望むため、重要な日となる。
――と、シーズン最後最後になって急に真面目に書いて(いつも真剣に書いているのですが)、アイドルの話はしないのかい! ……という声はないと思いますが、最後もアイドルの話を少し。いや、そこそこやります。
というのも同じ2/11に「日向坂46」というアイドルグループが生まれました。
“ひなたざかフォーティーシックス”
と読みます。
この日向坂46は元々「けやき坂46」というグループで、その名前が変わったのです。ネット検索すればわかると思いますが、このサプライズ発表で、メンバーの女の子たちが泣いています。
「どうして泣くの?」と思っている人が多いと思いますが、それは歴史を紐解くと分かります。
ここで
「これを知っておけば、今日、“日向坂46”について“知ったか”できる」
のコーナー!
元は「乃木坂46」というグループからはじまります。そもそも「乃木坂46」自体「AKB48」公式ライバルとして生まれました。それがツアーチケットがとれないぐらいの人気になったとき、あるプロジェクトが発表されました。
「坂道シリーズ」
乃木坂の姉妹グループ結成の発表でした。乃木坂とは別の「坂」がつくグループを作る。
その名前は
「鳥居坂46」。後の「欅坂46」です。
この「欅坂46」は、ある女の子の登場で揺れます。長濱ねるという女の子で、いろいろあって最終審査を受けなかったのですが、特例として合格したのです。もちろん最終審査を受けた他のメンバーは受け入れがたいものでした。
グループの運営も、長濱を「欅坂46」ではなく、「けやき坂46(通称“ひらがなけやき”)」のメンバーとしての合格としました。
彼女ひとりだけのグループです。
この時は「けやき坂46」をアンダーグループ、言うなれば「2軍」とはいっていませんでしたが、ファンの多くはそう受け止めていました。
そしてこの「けやき坂46」の新メンバーを募集し、「欅坂46」のシングルのカップリングとして曲を発表しました。
長濱ねるは「欅坂46」と「けやき坂46」を兼任していましたが、ハード過ぎることもあって兼任解除。欅坂46専任となりました。長濱ねるの頑張りが認められたということであると同時に、「欅坂」と「けやき坂」の連結部分がなくなった瞬間でもあります。
「けやき坂46」は、2軍、というよりは「欅」という大きな樹に頼っている「けやき」という木のような感じでした。
その後、単独アルバムを発売。けやき坂46メンバーだけの連続ドラマ。けやき坂46の冠番組など活動を広げます。文句なくトップアイドルです。ファンからも「ひらながちゃん」「がなちゃん」と愛されています。
でもメンバーは、「欅」から独り立ちしたいという思いが強かったと思います。「欅」といっしょになるのではなく、ひとつの樹でありたい。
そのタイミングで、この「日向坂46」の改名発表があったのです。
3年の努力が実り、「欅」の樹から離れ、「ひなた」の坂を駆け上ることができるようになったのです。
「ひらがな」という愛称が定着していたので、「ひ」の頭文字をとっての「日向」という命名だと思いますが、1ファンとしてはやはり「ひらがな」に愛着があるので「ひなた坂46」にしてほしかったな、というのはありますが「日向坂46」という名前にも慣れてくると思います。
でも冠番組「ひらがな推し」は、どうなるんだろう? 4月クールから名前が変わるのかな? この番組のMCはオードリーのお二人でとても面白いので、ぜひ一度見てください。私はこの番組で「カラーガード」という存在を知りました。
――はい! ということで、いつもながらここだけで普通の観戦記の分量を書いてしまいましたが、
「日向坂ってこういうドラマがあるらしいよ」
ということで友達や同僚などに話してみましょう。たぶん引かれると思います。
閑話休題。
Mリーグです。
第2戦。冒頭に書きましたが、レギュラーシーズンが終わるチームが3つあります。
第1戦でラスを引き、ファイナル進出へ黄色信号が灯りました。滝沢和典プロ(EX風林火山)に大三元を放銃してから、リーチで負け、しかもその放銃がかなり手痛いことが多く、「不運」という負のオーラがまとわりついていました。第2戦もラスだと、ファイナル進出は完全に黄色、赤色も見えてきます。
ABEMASのドラフト1位、多井隆晴が4連勝10連対を決め、ファイナルのボーダー争いから一気に2位へ。ファイナルでABEMASが勝つには「神様、仏様、多井様」、「雨、雨、多井、雨、多井」ではなく、松本、白鳥翔が活躍しなければいけません。第1戦からの連闘で勝利を目指します。
間違いなくMリーグを広めた最大の功労者のひとり。ただチーム自体は、中盤好調だったものの、最下位に。ファイナル進出は絶望的となった。そんな中でどんな麻雀を見せるのか? 雷電らしさとはなんなのか? 髪をオールバックにして気合い十分。頬には黒と黄色の「雷電ペイント」をして、サポーターとともに戦う。
そしてKONAMI麻雀格闘倶楽部、高宮まり。
Mリーグは終盤戦に入っても、もつれにもつれている。胃が痛み、牌をツモる手も震えるようなこの状況。“メンタル最強”佐々木寿人プロと、数々の修羅場をくぐり抜けてきた前原雄大プロが戦ってきた。
彼女はふたりを応援しつつ、内心では悔しい思いをしているはずである。そうでなければ「Mリーガー」ではない。
出たい。でも、出られない。