熱論!Mリーグ【Fri】
その男の一打は
賛否の嵐を巻き起こす!
“結果が全て”を背負う
雷電エース・萩原聖人の矜持
文・危険な鬼太郎/2020年1月10日
つい最近まで、地上波で麻雀の事が流れる事は少なかったと思う。私が去年、地上波で麻雀に関することを観たのが、「カレーが美味しいお店」として出た雀荘店特集と、萩原聖人のMリーグのインタビューぐらいなものだ。
だが、2020年になってから、まだ数日しかたっていないのに、麻雀に関するニュースを何度も地上波で目にするようになった。凄く良い事だと思う。
私の周りでも、若い人はまだそうはいないが、麻雀を20年近くやっていなかった年輩の方々が、Mリーグをきっかけで雀荘に来てみた!という方をよく見る。人の麻雀を観ると、自分も昂って打ちたくなるそうだ。
2戦目
北家 魚谷侑未(セガサミーフェニックス)
萩原がテンパイ一番乗り。
を切れば待ちのピンフテンパイ。即リーチが普通だが萩原は長考。私には何となく萩原の思考が分かる。
この手牌はつまらない。
萩原はを縦置き!ピンフノミのヤミテンにこの手を構えた!
高打点をベースに考える萩原にとってみれば、ピンフノミの手牌は交わし手に過ぎない。の待ちは悪くは見えないが、このピンフノミの手で他家の反撃にあうのが怖く、リスクとリターンがあってないと見たか。
Mリーグでよく見せている萩原のバランスだ。
滝沢がこのをポン!
序盤から受け気味に手を進め、赤牌を切りながらもホンイツや清一色が狙える手牌。
字牌が重なってのホンイツだと、5200点以上の手牌や安全度の高い手になり、この手牌が清一色になると清一色赤の12000の手になるので点数の壁でノータイムゼンツッパが出来る。
次順、を引く萩原。
非常に驚いたが、ここでもダマテン!!!ピンフドラ1をヤミテン!!!
この手牌は変化が皆無に等しい。を引いてのが理想的な変化だが、も2枚切れ。それもあまり旨味が無い。
萩原が、ソウズが1枚も余っていない滝沢のポンを評価した。
「滝沢が不十分系で仕掛けるわけがない!ポンテンでもおかしくはないし、好形イーシャンテンぐらいだろう…」
という考えだと思う。その考えはもちろん間違ってはいない。
しかし、魚谷は
ノータイム三色リーチ!カン待ち。打点と待ちが見合った以上、滝沢の仕掛けなんかは当然無視。
カンも悪くは見えない待ちだ。
しかしここは萩原が、
直後にツモ!ピンフツモ赤1の700-1300!
もったいないアガリだと思う人もいるかもしれないが、滝沢の怖い仕掛けと魚谷の先制リーチを蹴れて萩原はホッとしたはずだ。
まだ、勝負所はここではない。
東2局
またもや萩原に選択。
私は萩原は絶対にかを打つものだと思っていた。567の三色と、の二度受けを一度受けにするものだと。
萩原と言えば三色。高打点。それは筆者よりもMリーグを観ている皆様の方がよく知っているのではないでしょうか。
しかしここは萩原はまさかの打。三色は全く見ない。
これは私も打ちは大賛成だ。もしドラのを引かずにの方を引いたのならば567の三色を目指すのも良いが、ドラを引いたのならば、コンスタントにピンフドラ1リーチを目指したいし、
この手牌で567の三色を目指すと引きで一気に台無しな手になってしまう。萩原も毎回毎回三色を狙っているわけではない。
狙える手と狙えない手は常に見極めている。
ここで萩原がテンパイ。さっきのピンフドラ1はダマテンだったがここはノータイムでリーチ。明らかに自分がテンパイ一番乗り。ヤミテンでは流石にもったいない。
ド終盤、をチーしてテンパイを入れる松本。