勝利の、そして苦しむ
仲間のために 魔術師・
園田賢が覚悟を決めて
戦士に挑んだめくりあい
文・東川亮【木曜担当ライター】2021年1月14日
1/13、Mリーグに衝撃のニュースが流れた。
赤坂ドリブンズの丸山奏子選手がPCR検査の結果、新型コロナウイルス陽性と判定されましたので、お知らせいたします。
1.陽性判定までの経緯
1月11日(月) の夜、倦怠感を覚える。翌12日(火)に発熱はないものの喉の痛みや鼻水が出る等の症状があったため、病院で受診。PCR検査を実施。
(→続
— 赤坂ドリブンズ (@AkasakaDrivens) January 13, 2021
https://twitter.com/pinpin_maruko/status/1349281604053602304
筆者個人の考えを述べさせていただくと、丸山は決して責められるべきではない。
当然ながら、できうる限りの対策はしていたはず。
とは言え緊急事態宣言下の東京都においては1/14も1500人以上の新規感染者があり、いかに気を付けていようと、もはやどこで誰が感染するか分からない状況だからだ。
ただ、やはり本人は当然として、Mリーグ関係者、とりわけ赤坂ドリブンズの選手やスタッフのショックは大きかったはず。
しかし、それでも試合はやってくる。
今は残されたメンバーで戦うしかない。
初戦は村上淳が3着。
2戦目には、園田賢が戦いの場に姿を現した。
第2回戦
西家:石橋伸洋(U-NEXT Pirates)
北家:高宮まり(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
東2局。
石橋がらしい仕掛けを見せる。
がトイツの形からオタ風のポン。
捨て牌にピンズの真ん中を並べるのは、派手な河で相手の動きを制限して主導権を取りにいこうという狙いだろう。
そしてあわよくば役満・小四喜、といったところか。
石橋がさらにソーズをチー。
ぱっと見はソーズのホンイツ、満貫クラスの打点まではちらつく。
しかし、自分が戦える形なら話は別だ。
石橋から打ち出されたドラを親の園田がポン。
こちらはちらつくどころではない、ハッキリと満貫以上の打点が確定した。
そこへリーチで切り込んできたのが、「淑女なベルセルク」こと高宮。
「ベルセルク」とは北欧神話に登場する戦士のこと。
親のドラポン、ソーズの一色手模様の相手にノータイムでリーチをぶつける様はまさに「戦士」だ。
待ちもと、戦うには十分。
石橋は粘って待ちテンパイ。
直後に園田も待ちテンパイにたどり着いた。
そして石橋が掴んだを園田が捉え、12000点と大きな加点に成功した。
「戦士」を意味するニックネームを持つ高宮と対照的に、園田は「魔術師」と称されることもある打ち手だ。
変幻自在の手筋で魔法のように仕上げることからついた呼び名だが、その魔術師っぷりが発揮されたのが、南1局。
3巡目、ドラドラとは言えまあひどい。
バラバラでどこから手をつけたらいいものやらというところだが、園田は切りを選択した。
手なりで進めても普通のメンツ手は苦しそう。
ならばと、トイツ手一本にしぼった格好だ。